アイリッシュウイスキーを飲めば、ウイスキーに対する飲みにくいというイメージがなくなります。
アイリッシュウイスキーは、原料の大麦麦芽の豊かで甘い風味と、アルコールの刺激が少ない飲みやすさが特徴なためです。
それでは、初心者にもおすすめのアイリッシュウイスキーと飲み方を紹介します。
驚くほどにスムーズな飲み口を、ぜひ一度お試しください。
アイリッシュウイスキーとは?
アイリッシュウイスキーとは、アイルランドで生産されている世界5大ウイスキーの1つ。
1度は衰退していたものの、近年アイリッシュウイスキーの美味しさが再評価され、人気が高まりつつあります。
ウイスキーの英字つづりは「whisky」ですが、アイルランドでは「whiskey」と表記されるのも特徴です。
アイルランド産の原料のみを使用
アイリッシュウイスキーは、国内産原料のみが使用を許可されています。
主原料である大麦麦芽の他、トウモロコシ・ライ麦・小麦などの原料は各蒸溜所が厳選。
それぞれの蒸溜所が、理想の味わいのウイスキーの製造に尽力しています。
伝統製法で圧倒的飲みやすさを実現
アイリッシュウイスキーには「シングルポットスチルウイスキー」という種類が存在します。
通常のウイスキーとは違い、大麦麦芽・未発芽の大麦・ライ麦・小麦などが原料として使用されるのが特徴。
ウイスキーは2回蒸溜が一般的ですが、ポットスチルウイスキーは3回蒸溜され、よりスムーズな飲み口に仕上げられます。
アイリッシュウイスキーの、飲みやすいスムーズな飲み口と親しみやすい穏やかなフレーバーは、お酒初心者にとって嬉しいポイントです。
【間違い厳禁】「アイリッシュ」と「アイラ」は別物
ウイスキーを飲み始めた頃の筆者も経験したのですが、アイリッシュとアイラは似て非なるものなので注意しましょう。
アイラウイスキーとは、スコットランドのアイラ島で製造されるウイスキーで、強いスモーキーさが特徴。
クセがなく穏やかなフレーバーのアイリッシュウイスキーとは、対極にいるウイスキーと言える存在です。
筆者はアイラ特有のクセのあるスモーキーさも好きですが、初心者のうちは間違えないようにしてくださいね。
口当たりが良く飲みやすいアイリッシュウイスキー6選
アイリッシュウイスキーの定番から新興銘柄まで幅広く紹介します。
リーズナブルな銘柄もあるため、利き酒を楽しんでみるのもおすすめ。
スッと飲み込める飲み口のスムーズさ、豊かに香る大麦麦芽の味わいをお楽しみください。
圧倒的スムーズさ!ハイボールなら「ジェムソン スタンダード」
ビターな甘みで大人の味わい「タラモア・デュー」
生ハムと相性抜群!スモーキーな「カネマラ」
バニラやキャラメルに似た甘み「ブッシュミルズ」
チョコと一緒に食後に味わう「レッドブレスト 12年」
フルーティな新鋭銘柄「ティーリング シングルポットスチル」
アイリッシュウイスキー1.圧倒的スムーズさ!ハイボールなら「ジェムソン スタンダード」
1本2,000円未満のコスパの良さ、軽やかな飲み口と爽やかな風味で世界で最も売れているアイリッシュウイスキーです。
アイリッシュウイスキーのスタートとしての他、初めてのウイスキーとしてもぴったり。
初心者にはハイボールやジンジャーエール割りがおすすめですが、カクテル用のウイスキーとしても人気のある逸品。
乾杯・食中酒にはハイボール、食後のリラックスタイムにはオン・ザ・ロックといったように、シーンに合わせて楽しめます。
アイリッシュウイスキー2.ビターな甘みで大人の味わい「タラモア・デュー」
ジェムソン スタンダードに比べると甘さは控えめ。
そのかわり、チョコレートやケーキなどのスイーツと相性抜群。
クリーミーさが感じられる味わいは、オン・ザ・ロックで真価を発揮します。
グラスに氷とウイスキーを入れて、グラスの外側に結露ができたら飲み頃です。
アルコール感がほどよく薄まって、口の中で優しい風味が広がります。
アイリッシュウイスキー3.生ハムと相性抜群!スモーキーな「カネマラ」
アイリッシュウイスキーは、スモーキーなフレーバーがないのが特徴ですがカネマラは違います。
アイリッシュの革命児とも言われ、スモーキーさを楽しめる唯一の銘柄です。
カネマラだけで味わってみて、スモーキーさが気になる方には、生ハムをおつまみにするのがおすすめ。
スモーキーさと生ハムの風味が引き立ちあって、飲み込んだ後には甘く芳醇な大麦麦芽の香りが残ります。
おつまみにはスモークサーモンや牡蠣の缶詰もおすすめですので、ぜひお試しください。
アイリッシュウイスキー4.バニラやキャラメルに似た甘み「ブッシュミルズ」
モルト(大麦麦芽)が原料の約50%を占め、伝統の3回蒸溜を行ったアイリッシュウイスキーです。
飲み口がまろやかですが、味わいは力強いのひと言。
濃厚なキャラメルの風味とふわりと漂うバニラの香りは、スタンダードボトルとは思えないレベルの味わい。
ハイボールは飲みやすい一方で、風味が薄れがちになるのがネックですが、濃厚な味わいのブッシュミルズには不要の心配です。
あっさり派にはお刺身を、こってり派にはビーフジャーキーと一緒に味わって頂きたいウイスキーです。
アイリッシュウイスキー5.チョコと一緒に食後に味わう「レッドブレスト 12年」
アイリッシュウイスキーは蒸溜回数が多いぶん、深みのある味わいにはあまり期待できないというイメージを覆す1本です。
柑橘系に似たフルーティさと、熟成に使用した樽由来のしっかりとした風味。
初心者の方が、深みのある味わいを楽しむためのポイントは「加水」です。
グラスにウイスキーのみを注いで、最初はウイスキーと同量程度の水を加え、お好みでさらに加水しましょう。
レッドブレストの香りが開き、より繊細な味わいと風味を堪能できます。
アルコール感も抑えられるため、より飲みやすくなります。
アイリッシュウイスキー6.フルーティな新鋭銘柄「ティーリング シングルポットスチル」
パイン材で作った発酵槽を使用し、まろやかなフルーティさが特徴です。
2018年に発売を開始したばかりの新興蒸溜所のウイスキーですが、既に世界的な人気を誇ります。
ラベルに描かれているのは、蒸溜所から飛び立つ不死鳥。
インテリアとしても活躍しそうなデザインと、バランス感の光る味わいのウイスキーをお楽しみください。
アイリッシュウイスキーの美味しい飲み方を紹介♪
アイリッシュウイスキーは、比較的飲みやすいウイスキーです。
しかし、ストレートで飲むのはアルコールの刺激ばかりが目立つため、初心者にはおすすめできません。
初心者におすすめの美味しい飲み方を紹介するので、ぜひ試してみてください。
1.アイリッシュウイスキーのスムーズな飲み口を活かした「ハイボール」
美味しいハイボールの作り方
- グラスに氷をたっぷり入れる
- アイリッシュウイスキーを40ml注ぐ
- 炭酸水をゆっくりと注ぐ
- マドラーを上下に1往復させて完成
ハイボールは、作り方次第で全く違った味わいになります。
できるだけ守ってもらいたいポイントは2つ。
炭酸水をゆっくり注ぐ点と、かき混ぜすぎない点です。
ハイボールは、炭酸が口の中で弾けるのと同時にウイスキーの香りが広がる飲み方です。
よって、炭酸が抜けてしまうのは致命的。
少し気を付けるだけでも、バーで提供されるような美味しいハイボールになるため、ぜひ試してみてください。
2.アイリッシュウイスキーの風味を感じる「ホットウイスキー」
美味しいお湯割りの作り方
- 80度前後のお湯を準備する
- グラスにお湯を入れて温める
- 温まったグラスにウイスキーとお湯を1:3で入れて完成
お湯の温度は特に気を付けてください。
熱すぎるとウイスキーのアルコールや風味が揮発してしまいます。
ウイスキーとお湯のどちらを先に入れるかについて悩む方もいらっしゃるようですが、どちらを先に入れても同じです。
上記の作り方で飲んでみて、物足りなさを感じた方は、ウイスキーとお湯を1:1程度の割合にしてみましょう。
アイリッシュウイスキーの風味が豊かになった、濃厚な味わいを楽しめます。
3.デザート×アイリッシュウイスキー「大人のバニラ」
大人のバニラの作り方
- バニラアイスをお皿やグラスに盛り付ける
- アイリッシュウイスキーを1周(5ml程度)かけて完成
ウイスキーの風味がバニラアイスの甘みとベストマッチした、大人のためのデザートです。
食べ終わった際に、お皿に残ったウイスキーと溶けたバニラアイスを飲めば、お口の中がパラダイス。
病みつき確定、簡単絶品スイーツはいつも頑張っている自分へのご褒美にどうぞ。
使うアイリッシュウイスキーは、タラモア・デューがおすすめ。
ビター系ながらも、キャラメルの風味がバニラアイスを深い味わいにしてくれます。
4.休日の昼に楽しむウイスキー「アイリッシュ・コーヒー」
アイリッシュ・コーヒーの作り方
- グラスにウイスキー30mlを入れる
- 1.に砂糖1さじと適量の生クリームを入れて完成
ウイスキーの風味が香る、穏やかな休日の午後にぴったりなドリンクです。
コーヒーの香りを邪魔しすぎず、程よく香るウイスキーを楽しめるのは、穏やかな風味を持つアイリッシュウイスキーならでは。
砂糖と生クリームを使いたくない場合は、コーヒー1杯(約180ml)に対してウイスキーのキャップ1杯分(約5ml)入れてください。
休日にしか楽しめない、ゆったりと流れる時間を楽しめます。
アイリッシュウイスキーはコスパの良さも魅力
クセがなく、穏やかな味わいが特徴のアイリッシュウイスキーを紹介しました。
アイリッシュウイスキーの価格帯は1,700円程度からとコスパが良く、初めてのお酒としても試しやすいのが魅力です。
アイリッシュウイスキーが持つ、大麦麦芽の優しい風味や自然な甘みをお楽しみください。