甘酒や塩麹など、体に良いと言われる麹を使った発酵食品が注目されるようになってだいぶ経ちますが、麹を使った発酵調味料には、まだまだ知られていないものがあります。
米麹を使用して作る「発酵ケチャップ」は、またの名を「甘酒ケチャップ」「甘麹ケチャップ」ともいい、米麹が発酵することで生まれる自然な甘さが特徴の調味料です。
砂糖などの甘味料は全く使われていないのに、やさしい甘さがあって使いやすいことで、密かなブームとなっています。
かつて塩麹が一世を風靡した時期がありましたが、塩麹や発酵ケチャップに使われる米麹は、さまざまな働きがあり、健康効果が期待できることから、甘酒や米麹を使用した調味料に注目が集まってきました。
おいしくて体にもやさしいとなれば、取り入れないのはもったいないですね。
塩麹と同様に、発酵ケチャップも作り方は簡単。
ぜひ試しに作ってみましょう。
発酵ケチャップづくりに便利なグッズ
発酵ケチャップの作り方には何通りかあり、トマトと玉ねぎなどの野菜を炒めて煮詰めたら、粗熱を取り、米麹を加えて発酵させるのですが、塩麹と同様に、常温で1週間発酵が終わるまで待つ場合と、ヨーグルトメーカーなどで50度程度をキープし、10時間置く方法などがあります。
甘酒を作るのにも便利だったヨーグルトメーカーはここでも活躍するので、1台持っておくと便利かもしれません。
ヨーグルトメーカーにもさまざまなタイプがあるのですが、おすすめなのは温度調節が出来るタイプのもの。
米麹についている酵母は温度が60度を超えると、15分程度で死滅してしまうので、温度に気をつけて扱わなくてはいけません。
また、タイマーも付いているタイプなら、夜寝る前や仕事に出かける時にタイマーをセットしておけば、出来上がりの時間が来れば自然と止まって温度が下がるので安心です。
出来上がった発酵ケチャップは、消毒をした容器に入れて冷蔵庫で保管します。
このとき、容器をきちんと消毒しておくことが大切です。
小さな瓶などに入れる場合は、電子レンジ用の哺乳瓶消毒器を使って消毒すると便利です。
発酵ケチャップは普通のケチャップと同じように使うことが出来、料理の味付けに使ったり、オムレツにかけたりして楽しめます。
ナポリタンやポークチャップ、ハンバーグのソースやエビチリと、いろいろな料理に活用できるので、たっぷり作ってどんどん使えるといいですね。
懐かしい発酵ケチャップの味わいに合わせるお酒
米麹由来の自然な甘さにほっこりとする、発酵ケチャップを使った料理に合わせるならどんなお酒がいいでしょうか。
ナポリタンやポークチャップのような、喫茶店や洋食店で昔食べたような味わいの懐かしい料理には、果実味のあるフルーティな赤ワインがよく合います。
例えば日本独自の品種でもあるマスカット・ベーリーAを使ったワインは、綿あめのような華やかな香りと、フルーティな口当たりが特徴のワインですが、いちごのような果実味が感じられ、渋みもおだやかで、発酵ケチャップのやさしい自然な甘みとよく合います。
ロリアン セラーマスター・マスカット・ベーリーAは、その年に収穫した選りすぐりのぶどうを使用した、限定生産の赤ワイン。
山梨県の白百合醸造は、さまざまな受賞歴のあるワイナリーで、セラーマスターもデキャンター・ワールド・ワイン・アワードや、サクラアワードなどでの受賞歴があることで知られています。
輸入ワインで手頃なものもよく合います。
自転車のイラストがかわいい、コノスル ピノ・ノワール ビシクレタ・リザーブは、フルーティーで軽い酸味と果実味のバランスが良いワイン。
なめらかな口当たりとフルーティな味わいは、この価格とは思えないコストパフォーマンスの良さが嬉しいワインです。
発酵の力で自然な甘みのある発酵ケチャップと、それを使って作る料理を、やさしい味わいのワインと合わせていただけば、年末の忙しさに疲れた気分もほぐれそう。
新しい調味料として、ぜひ仲間に加えたいですね。