名古屋のご当地グルメとして知られるあんかけスパゲッティ。
ラードの風味が香るスパイシーなソースで食べる極太のスパゲッティは、地元の人達に限らず、観光で訪れた人達にも高い人気を誇ります。
ぷりぷりとしたスパゲッティに絡むソースは、香味野菜を使い、じっくりと時間をかけたからこそ生まれる奥深い味わい。
その元祖とも言えるのがスパゲッティ・ハウス ヨコイです。
イタリア料理を広めるために生まれたB級グルメ
ヨコイのあんかけスパゲッティは、イタリア料理を日本に根づかせるために生まれた料理でした。
ミートソースとデミグラスソースをアレンジして生まれたソースは、1週間熟成させて丁寧に作る手間ひまのかかったもの。
ソースのとろみが熱々の状態をキープし、最後までおいしく食べられるのも嬉しいポイントです。
1960年に生まれ、徐々に広まっていったあんかけスパゲッティは、今では数え切れないほどの店で提供されるようになりました。
スパゲッティ・ハウス ヨコイのレトルトもあり、手軽に家でヨコイの味を家で楽しめるセットが販売されています。
家であんかけスパゲッティを楽しむには
ヨコイのレトルトを買って楽しむのもいいですが、簡単に自宅で作って食べるにはどうしたらいいでしょうか。
じっくり時間をかけて作るソースにはかなわないかも知れませんが、ウスターソースとトマトソースを使い、こしょうをたっぷりと効かせれば、「なんちゃってヨコイ」的なあんかけスパゲッティを作って楽しむことが出来ます。
家にある食材で手軽に作れるのも嬉しいところですが、必ず購入して使いたいのは赤いウインナーと2.2ミリのパスタです。
イタリア料理で使うパスタは通常1.4~1.7ミリ程度なので、2.2ミリはかなり太いことが分かります。
あんかけのしっかりとしたソースを受け止めるには、太いパスタが必要。
ぜひ購入しておきたいですね。
極太のパスタを茹でるのに持っておきたいのは、パスタを茹でるのに便利なパスタ鍋ですが、寸胴にストレーナーのついたものは場所を取ります。
そこでおすすめなのがパスタを横に寝かせるとすっぽり収まるようになっているオーバルの鍋。
蓋に穴が空いており、蓋を付けたまま湯切りが出来る仕組みになっており、やけどをしたりすることなく、お湯を切ることが出来ます。
あんかけスパゲティでなにを飲む?
熱々のソースが極太パスタに絡むあんかけスパゲティに、どんなお酒を合わせるのがいいでしょうか。
パスタというとワインを合わせるイメージがありますが、ここはのどごしの良いクラフトビールはいかがでしょうか。
あんかけスパゲッティのしっかりとしたソースの味わいに合わせて、地元愛知県で造られている、「盛田金しゃちビール」の「アルト」はいかがでしょうか。
盛田金しゃちビールは日本酒の酒蔵で造られるクラフトビールで、1996年から造られていますが、明治期にビールの試験醸造に成功し、「三ツ星ビール」の名前をつけたという歴史のあるブリュワリーです。
アルトは、うまみとコクのあるしっかりとしたタイプで、あんかけスパゲティのスパイシーな味わいもバッチリ受け止めてくれるビールです。
盛田金しゃちビールにはピルスナーやプラチナラガー、IPAなどの他に、原料の一部に赤味噌を使用した「赤味噌ラガー」といった変わり種もラインナップされており、愛知県ならではの味わいを楽しむことも出来ます。
B級グルメと呼ばれ、ジャンクなものと考えがちなあんかけスパゲティですが、実はイタリア料理の流れをくんだ、日本人思いの料理でもありました。
名古屋に伝わる独自の流れで発展したご当地グルメを、先人の思いに感謝しつつ、家庭でも楽しみたいですね。