寒い日がまだまだ続きますね。
あたたかいラーメンの美味しさを実感する季節です。
ここ数年新型コロナウイルスの流行により、飲食店にとって油断のできない状況が続いており、各店が工夫を凝らし、通販で買える美味しいものの選択肢が格段に広がりました。
ラーメンも例外ではなく、商品のバリエーションが非常に多様です。
そこで今回は通販で購入できる全国のご当地ラーメンと、それらにお酒をペアリングしたいと思います。
1.札幌ラーメン
北から行きましょう!最初のラーメンは、札幌味噌ラーメンの実力店として全国からファンが駆けつける「麺屋彩未」の味噌ラーメンです。
札幌の名店「すみれ」で約7年間修行した店主が、2000年に創業。
2012年・2017年2回連続ビブグルマン獲得、「ラーメンWalker北海道版」では見事殿堂入りを果たしています。
3種類の白味噌をブレンドした特製味噌ダレと、豚げんこつ・椎茸・香味野菜・昆布などをじっくり炊き上げた豚骨清湯スープが作り出す豊かな風味がたまらない味噌ラーメンです。
「森住製麺」製造の中太卵縮れ麺を採用しており、きちんと熟成をかけた麺は、茹で伸びを最小限に抑えて熱々のスープでもツルツル・シコシコとした食感を最後まで堪能できます。
すりおろした高知県産の「黄金しょうが」がチャーシューにトッピングされているので、生姜の風味を纏わせながら飽きることなく食べ進められます。
合わせたいお酒は小林酒造「北の錦 まる田 大吟醸酒 原酒」です。
小林酒造は、北海道で酒造りを始めて140年以上の長い歴史を持つ蔵元です。
原料については、道産米100%にこだわり、各農家の米の味や個性に合わせた酒造りを続けています。
『まる田』には小さな白い花の蜜を彷彿とさせる香りがあります。
力強いコクと濃厚な旨味のなかに、フルーティさやとろりとしたやわらかさもある大吟醸酒なので、こっくりとした旨味を湛えた味噌スープの力強さに負けないパンチがあります。
2.飛騨高山ラーメン
続いては飛騨高山ラーメン。
飛騨高山ラーメンの最大の特徴はスープと醤油を鍋で一緒に合わせて作ること。
ラーメンの多くはスープ(だし汁)とタレ(醤油ベース・味噌ベース・塩ベース)を別々に作って、提供前にそれらをラーメン鉢の中で合わせて作るので、独特な製法と言えます。
スープは鶏ガラベースの醤油味。
麺は細い縮れ麺でのど越しが良く、トッピングはチャーシュー・メンマ・葱ですが、お店によってワンタンや卵などでバリエーションが加わることがあります。
おすすめは桔梗屋の「飛騨高山ラーメン」です。
岐阜県高山市の桔梗屋は、大正時代から地元民や観光客に支持される高山ラーメンの人気店。
桔梗屋のスープは、鶏ガラ・豚骨でだしをとり、次に昆布・煮干しでだしを取った後、たっぷりの野菜を加え、8時間以上煮込まれます。
透明感のある和風スープは、野菜の甘味も感じられて、しみじみ美味しい深い味わいです。
その味を再現すべく作られたこちらは、深いコクのスープは不思議なくらい後味がさらっとしており、強めのちぢれ麺とよくからみます。
ペアリングしたいお酒は、飛騨高山の木戸脇果樹園の「シードル飛騨 Brut」です。
サンふじを主体に、酸味の強いグラニースミス・柑橘系の香りがするシナノゴールドといった特徴ある飛騨のりんごをブレンド。
瓶内二次発酵で造られています。
酸があって、しっかり力強い味わいなので、ラーメンの旨みをシードルの酸でぎゅっと引き締め、そのあとまたラーメンを口の中に入れると、だしや醤油の甘みがぐっと引き立ちます。
3.鳥取 牛骨ラーメン
次は鳥取 牛骨ラーメン!
牛骨でスープの出汁を取る鳥取県中西部のご当地ラーメンで、戦後の発祥時から65年以上提供され続けてきました。
初めて食べた時は圧倒的な牛の旨味と醤油のマイルドなコンビネーションに「何これ!美味し~」と感動したのを覚えています。
おすすめは「牛骨ラーメンいのよし」。
鳥取県倉吉市に店舗を構える「ラーメンいのよし」の牛骨ラーメンが再現されています。
牛骨をじっくりことこと煮込み、薄口醤油で仕込むスープは澄んでいてGOLD。
牛骨ならではの香ばしい香りはテールスープのようです。
牛骨独特の甘みが口の中に一気に広がり、しつこさがなくスッキリとした後味。
麺は、中太の縮れ麺でスープがよく絡みます。
合わせたいお酒は同じ鳥取生まれの「大山Gビールピルスナー」です。
ラガー酵母で醸造しているため、エールビールに比べると爽やかなのどごしで「キレ」がある軽やかな味わいがピルスナーの特徴。
炭酸が強めなので、口に残ったスープの油分を一緒に流してくれ、リセットした上で麺の小麦の甘みやスープのほんのりとした甘みとピルスナーの苦みの相乗効果も楽しめます。
個性豊かなご当地ラーメンと地酒のペアリングで、リモートB級グルメ旅を楽しみましょう!