イスラム教といえば私たちにも馴染みの深い宗教ですが、そこには厳格なルールが存在していることをご存知でしょうか。
例えば女性が肌の露出を制限されたり、豚肉を摂取してはいけなかったりと、彼らは常日頃から非常に厳格なルールの下で生活しています。
今回は、そんなルールの中でも特に厳しいと言われている『イスラム教の禁酒』について着目し、非イスラム教徒がイスラム圏に住むと一滴もお酒を飲めないのかを解説します。
イスラム教の禁酒
イスラム教には『ハラール』といって、食べ物や飲み物に関しての非常に厳しいルールが存在しています。
その代表的なものが禁酒で、イスラム教徒はいついかなる時であってもこのルールを忘れてはいけません。
ではいったいなぜお酒を飲むことが許されていないのでしょうか。
イスラム教の聖典コーラン
禁酒の理由には聖典コーランが深く関係しています。
コーランとは神の言葉をまとめたもので、教徒はこれを神聖なものとして扱っています。
聖典には「誠に酒と賭矢、偶像と占い矢は、忌み嫌われる悪魔の業である」という記述があります。
つまり、禁酒の理由はイスラム教徒が大事にする聖典コーランで禁止されているためです。
天国では飲み放題という考え
イスラム教には「飲酒をすれば天国に行けない」という考え方があります。
また、コーランには「天国では美味しいお酒がたくさん飲める」という意味の記述がいくつかあり、「現世で我慢すれば美味しいお酒が飲める」と考えられています。
アルコール調味料はどうなのか
実は飲酒だけでなく、アルコール調味料も禁じられています。
アルコールはみりんや醤油などにも含まれており、ムスリムに料理を提供する際は気をつけなくてはなりません!
非イスラム教徒の禁酒事情
では非イスラム教徒の場合はどうでしょうか。
結論から言うと、イスラム圏であっても最低限のルールを守れば禁酒を強要されることはありません。
しかし、国によってはあまり良く思われないこともあるため、事前に調べておく必要があります。
観光地『ドバイ』
例えば観光地として有名なドバイでは、宿泊先のホテルや国から提供を許可されているお店の中であれば、お酒を飲むことが可能です。
不安な方は宿泊先やお店に確認してみましょう。
キリスト教徒が多い国『エジプト』
エジプトやチュニジアなどのキリスト教徒が多い国では、日本と同じように街中に酒屋があります。しかし、ベロベロになるまでお酒を飲んでしまうのはNGです。
中東の国『イラン』
中東の国イランの場合は、お酒を手に入れるのが難しいと言われています。
「郷に入っては郷に従え」という言葉があるように、旅行者も現地の人々と同じように過ごしましょう。
イスラム教を理解しよう
ここまで、イスラム教と非イスラム教徒の禁酒事情について解説してきました。
イスラム教には長い歴史があり、厳しいルールが存在します。
イスラム圏に旅行をする際には、その国の伝統と文化を尊重し、ルールに従って行動しましょう。