今回紹介するのは、双葉社「漫画アクション」で連載中の「BARレモン・ハート」です。
作者である古谷三敏先生の代表作といえば、少年サンデーに連載、テレビアニメや三波伸介の主演で実写映画にもなった「ダメおやじ」でしょうか。でも古谷先生はウンチクや雑学に関する本も書いているんです。そうしたウンチクで、特にお酒に関するものをふんだんに盛り込んでいる漫画が「BARレモン・ハート」です。
漫画は、「レモンハート」と言う名前のバーを経営するマスターと、そこを訪れる客との交流を中心に描かれています。毎回、話に関わりのあるお酒(醤油などの例外もあり)が紹介されており、その解説を読むだけでも、ちょっとお酒を知った気分になれるんです。
そんなバーの名前「レモンハート」と同名のお酒が登場する話が、コミックス7巻「コロンボたちが集まる夜」です。
30過ぎの男性4人の希望を満たしたお酒
レモンハートでは、3か月に1回「コロンボの会」が開催され、30過ぎの男性4人が集います。コロンボとは、テレビや映画でおなじみの「刑事コロンボ」ですが、集まったのはサラリーマンっぽい人達。
そんな4人がチョイスする酒で、注文が入ります。まず「めずらしい」そして……
選ばれたのが「レモンハート・デメララ」です。
以前は南米のガイアナ共和国で製造されていましたが、蒸留所が閉鎖されたこともあって、現在はカナダのハイラム・ウォーカー社が、復刻・発売しています。インターネット通販ですと、値段は2,000円前後なので、「あまり高くない」条件にもピッタリ。
アルコール度数は40度で、人によってはちょっと高めかもしれませんので、ジュースで割ってみても良いでしょう。オレンジジュースを適量合わせた「レモンハート・オレンジ」なるカクテルもあります。
「コロンボの会」その名前の由来とは・・・
さて、なぜ「コロンボの会」なのか。
それはコロンボの名セリフ「うちのカミさんがね……(My wife says……)」が由来なんです。つまりは奥さんとの出来事をツマミにしながら一杯飲もうとの会でした。
レモンハートなどの「ラム(rum)」酒の語源に、「興奮」や「大騒ぎ」を意味する「ランバリオン(rumbullion)」とする一説があります。その意味でも、ツマミは何であれ、楽しくワイワイ飲むのにはちょうど良いお酒でしょう。
レモンハート・デメララをロックで傾けながら、4人は奥さん談議に花を咲かせます。もっとも多くの人が想像するように、奥さんを褒めたたえるとか、奥さんに感謝するなんて話ではありません。
結婚記念日にワインを飲んでしおらしくなった奥さんに、こんなことをいうメンバーもいます。
当然、奥さんから過激な反応があったのですが、それを知りたい方は、ぜひ漫画をご覧ください。
でもよくよく考えると、サラリーマンで結婚3年目に奥さんとワインを飲みながら……なんて状況は「リア充」ですよね。
喧嘩ができるのも相手あってのことですし、漫画の中では独身の常連キャラクターがうらやんでいるのですが、そっちに納得した人も多そうです。
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BARレモン・ハート
作者:古谷三敏
出版社:双葉社
連載:漫画アクション
既刊29巻