度数の高さもあって、700ml前後のボトルでも飲み残してしまいがちなウイスキー。
飲み残したウイスキーも美味しく飲みたいけど、保管方法がわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ウイスキーを自宅で手軽に保管する方法を紹介します。
一緒に、古いウイスキーの楽しみ方や見分け方、売る時の相場もお教えします。
ウイスキーの保管方法とあわせて参考にしてみてください。
ウイスキー自宅保管の基本1.適切な温度を維持しよう
ウイスキーは暑い場所も寒すぎる場所も苦手です。
暑いところだとウイスキーが揮発してしまいますし、寒すぎると風味を損ねる場合があります。
ウイスキーの保管に最適な温度と保管方法を紹介します。
冷蔵庫での保管はNG!ウイスキーの風味を損ねる原因になる
ウイスキーを冷蔵庫で保管してはいけない理由
- 冷蔵庫で保管している食品のニオイが移ってしまう
- 紫外線を発生させる冷蔵庫もあり、風味を損ねる可能性がある
- 冷蔵庫のわずかな振動がウイスキーの味わいを変化させる可能性がある
ウイスキーをストレートで楽しみたい方なら、香りが開きにくくなるというデメリットもあります。
ウイスキーを保管する理想的な温度は20度前後と言われていますが、無理な温度管理はしなくても大丈夫。
夏なら最も涼しい場所、冬ならストーブやエアコンの温風が直接当たらない場所で保管しましょう。
もし床暖房設備のあるお宅なら、床に直接置かなければ、ウイスキーの品質を保てます。
自宅でウイスキーを保管するなら「ワインセラー」がベスト
ウイスキーファンならワインセラーがおすすめです。
お気に入りのウイスキーが終売を迎えた際にまとめ買いしても、適切な温度管理で長く保管できます。
より美味しさを保つためのポイントは、ウイスキーを立てた状態で保管すること。
横にすると、キャップ部分からウイスキーが揮発しやすくなります。
コルクキャップのウイスキーなら、コルクの劣化が早まる可能性もあるため気を付けましょう。
「発泡スチロール×新聞紙」でもワインセラーの代用品に
ワインセラーを準備するほどではないがウイスキーは時々飲むという方にぴったりの方法です。
ウイスキーを新聞紙で包んで、背の高い発泡スチロール製のボックスに入れるだけ。
箱付きのウイスキーなら、箱ごと新聞紙で包めば、より高い保温効果に期待できます。
気温が高い夏場は、発泡スチロール内に冷却材を入れておけば対策できるので、ぜひお試しください。
ウイスキー自宅保管の基本2.紫外線厳禁!太陽の光を遮ろう
ウイスキーを自宅で保管する際は、紫外線は最大の敵と言っても過言ではありません。
なぜなら、紫外線は目では見えず、きちんと遮れているか確認しにくいためです。
箱入りのウイスキーとそうでないウイスキーに分けて、ベストな紫外線対策を紹介します。
箱入りのウイスキーなら箱を活用して保管する
箱入りのウイスキーなら、箱を活かさない手はありません。
ウイスキーの箱は紫外線対策として有効です。
箱のフタや底が金属製のウイスキーなら、より安心です。
型崩れする心配なく、長期間の保管もバッチリ。
ウイスキーを飲んで酔っ払った勢いで、箱を捨てないようにしましょう。
箱がなければ「新聞紙」で代用してウイスキーを保管する
サントリーの角瓶のように、箱に入っていないウイスキーなら新聞紙で代用しましょう。
使い方は、完全に広げた新聞紙の中央にウイスキーを置き、新聞紙を2つ折りにしたらクルクルと巻くだけ。
1枚では薄い新聞紙も、巻けば10枚重ねたのと同じ状態になるため、紫外線を十分に防いでくれます。
型崩れが心配なら、ウイスキーの底に段ボールを当てがってください。
底部からの熱遮断効果と型崩れ防止できて一石二鳥です。
長期間の保管をするなら「アルミホイル×新聞紙」がベスト
長期間の保管となると、新聞紙だけでは不十分です。
新聞紙が劣化してしまいますし、新聞紙だけではウイスキーキャップからの揮発を防ぎきれません。
そこで活躍するのがアルミホイルです。
使い方は簡単で、新聞紙を巻き付ける前にアルミホイルを巻き付けるだけ。
アルミホイルは、前もって一度クシャクシャにしておくのがポイント。
アルミホイルのシワが、ウイスキーボトルの間にわずかな空気層を作ってくれるため、保温効果にも期待できます。
ウイスキー自宅保管の基本3.空気との接触を避けて味と香りの劣化を防ごう
ウイスキーは空気に触れると、味わいが変わってしまいます。
ワインなら空気に触れて酸化するとまろやかな味わいになりますが、ウイスキーは酸っぱくなってしまいます。
ウイスキーに含まれている成分が空気と反応し、酸味成分に変化するためです。
酸っぱいウイスキーなんて、ちょっと想像したくないですよね。
自宅でできる空気対策を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
少量残ったウイスキーは小瓶に移せば自宅でも保管しやすい
少しだけ残ったウイスキーは、収納スペース節約のためにも小瓶に分けて保管しましょう。
100均で売っているガラス瓶がコスパもよくおすすめですが、買いに行くのが手間に感じるならペットボトルでも大丈夫。
小瓶やペットボトルに移し替えたら、マスキングテープにウイスキーの銘柄メモを忘れずに。
どのウイスキーだったのかわからなくなってしまいます。
半分程度残ったウイスキーの保管には「プライベート・プリザーブ」が便利
「プライベート・プリザーブ」とは、特殊ガスを注入して空気との接触を防止できる保存グッズです。
ワイン向けですが、ウイスキーにも使用できて瓶の中に3~4プッシュするだけ。
空気より重いガスが、ウイスキーと空気の間に層を作って、ウイスキーと空気が触れるのを防いでくれます。
ただしスプレーボトルから直接吸い込むと窒息する可能性があるため注意。
吸い込むと声が変わる「ヘリウムガス」と間違えないようにしましょう。
特別な日のために残しておきたいウイスキーなら「パラフィルム」で保管
「パラフィルム」はバーでウイスキーの保管に使われている保管グッズで、防水・無臭・無毒性なので安心して使えます。
接着剤不使用で、伸縮性を利用して封入できるのもポイント。
パラフィルムを剥がした後も、ベタつく心配がありません。
特別な日に楽しむウイスキーの味わいを保ちたい時に、活躍間違いなしの保管グッズです。
バーに行く機会があれば、パラフィルムが貼られているウイスキーがあるかどうかチェックしてみてください。
パラフィルムが貼られているウイスキーがあれば、管理が行き届いている証拠になります。
古いウイスキーは捨てちゃダメ!自分で楽しめる&高く売れる♪
物置や食器棚にある古びたウイスキーの処分に困った経験はありませんか?
見た目がボロボロで、つい捨ててしまいそうになりますが、意外に価値のあるウイスキーかもしれません。
価値のあるウイスキーの見分け方や楽しみ方、さらに有名銘柄の相場までを紹介します。
古いウイスキーを捨てる前にチェックしてみてください。
「特級」の表示があるかないかで古いウイスキーかを見極める
古いウイスキーは「オールドボトル」や「オールドウイスキー」と呼ばれています。
初心者向けの見分け方は「特級」の表示があるかどうか。
特級表示は1960~1980年代に販売されたウイスキーの証なので、チェックしてみてください。
ちなみに保存状態の良し悪しは、中身のウイスキーが減っているかどうかで見極めます。
極端な例になりますが、未開封のウイスキーなのに半分近くまで量が減っていれば、保存状態が良いとは言えません。
しかし、40年以上保管されていて1cm減っている程度なら、コルクがウイスキーを吸収しただけで保存状態が良いとわかります。
古いウイスキーは超長期熟成でまろやかな味わいを楽しめる
「長期間ほったらかしにしておいたウイスキーは飲んでも大丈夫?」と感じるかもしれません。
ウイスキーはアルコール度数が高く腐らないため、飲んでも平気です。
むしろ、時間の経過とともにカドが取れ、まろやかな味わいを楽しめます。
最近筆者がよく飲んでいるオールドウイスキーは「ジョニーウォーカー ブラックラベル」という銘柄ですが、現行品とは味わいが全く違います。
製法やブレンドしたウイスキーの違いによる味わいだけでなく、アルコール感が穏やか。
ウイスキーをストレートで飲む時も、ピリピリとした刺激が少なく、心地よい香りがふわりと広がります。
おすすめの購入先はオークションサイトかフリマサイトです。
楽天やAmazonなどの通販サイトに比べると、リーズナブルに購入できます。
1本あたり4,000円前後で売れる可能性もある
オークションサイトやフリマサイトでよく出品される銘柄は「ジョニーウォーカー」です。
ジョニーウォーカーは、ウイスキーの本場スコットランドで生産される「スコッチウイスキー」の中でも、トップの販売数を誇る銘柄。
人気があるのは「ジョニ黒」の愛称で親しまれている「ジョニーウォーカー ブラックラベル」です。
古いウイスキーとしても出品されており、平均価格は1本あたり3,000円ほど(2021年10月14日調べ)となっています。
コルクキャップが特徴の1900年代半ばに販売されたジョニーウォーカーなら、価格は8,000円以上になることも。
もし自宅に古いジョニーウォーカーがあったら、売ってみるのもいいかもしれません。
保管がしっかりしていればウイスキーの風味を長く楽しめる
ウイスキーは熟成が必要なため、仕込みから販売まで最も時間がかかるお酒です。
熟成によって育まれた風味と味わいは、ほんの少しの工夫で、損なう心配なく保管できます。
ちょっと高級なウイスキーを手に入れた際は、ぜひお試しください。
風味と味わいを長く楽しめます。