今回紹介するのは、講談社「モーニング」で連載されていた「課長 島耕作」(弘兼憲史)です。
田原俊彦の主演で映画に、テレビドラマでは宅麻伸や高橋克典が主人公を演じました。漫画シリーズで「部長 島耕作」「取締役 島耕作」などもありますし、現在は「会長 島耕作」がモーニングで、「学生 島耕作」がイブニングで連載されているので読んでいる人もいるのではないでしょうか。
主人公が大人のサラリーマンなので、随所にお酒が登場します。
物語冒頭で課長に昇進が決まった島耕作。仕事は順調、部下の女性社員とは良い仲になっている一方、奥さんとの間は、やや冷え込み気味です。昇進でアメリカへの赴任が決まっても、単身で行くことを決意します。
コミックス2巻の8話「アイ ラブ ニューヨーク」では、反省した気持ちもあったのでしょう。同僚に「しばらくはおとなしくしておくよ」と言っています。
しかし彼の「しばらく」は、数時間に過ぎませんでした。その晩、同期に勧められたジャズレストラン(バーかな?)に向かう途中、道に迷って通りがかりの美女に店の場所を尋ねます。
で、「よかったら一緒に来るかい?」と。
これで成功しちゃうんですね。モテる男は違います。
そんな2人が飲んでるのが「ジャックダニエル」です。
「ジャックダニエル」は、印象的な四角いビンや黒っぽいラベルで思い出す人もいるでしょう。お酒の名前は、創始者のジャック・ダニエル(Jack Daniel)に由来するもので、アメリカのウィスキーを代表する銘柄の1つと言えます。
ジャック・ダニエルの死後、親族によって経営されていくものの、禁酒法によって一度は廃業に追い込まれます。しかし禁酒法の廃止後に事業を再開、現在は大手酒造会社ブラウン・フォーマン社(Brown-Forman)のグループ会社となって製造を続けています。
日本のビールメーカーや酒蔵会社でも、見学ツアーを実施しているところは多いですが、ジャックダニエルの蒸留所でも、随時ツアーを受け入れています。面白いのは、同社の公式サイトで見学者の記念写真が見られること。ほぼ毎日、実に大勢の人がジャックダニエルの蒸留所を訪れています。それだけ馴染みのあるお酒と言えるのでしょう。
さて美女を誘った島耕作ですが、ジャズに夢中で、ろくに話もしません。美女から「私を誘っておいて失礼じゃない?少しお話したら?」と言われる始末。でもそんなところが良かったのでしょうか。OLをしていると語る美女、アイリーンと良い雰囲気になります。
「独身?」と聞かれた島が「ああ、こちらにいるあいだはね……」と答えたところ、アイリーンが「残りのジャックダニエルをもっと静かな場所で飲みたくない?」と誘ってきました。
その後の展開は推して知るべしなのですが、知りたい人は、ぜひコミックスを読んでください。
コミックス2巻の表紙にも登場する美女、アイリーンとの出会いは、意外な形に発展。「課長 島耕作」だけでなく、別シリーズにも関係しますので、いずれ機会があれば紹介したいですね。
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課長島耕作
作者:弘兼憲史
出版社:講談社
全17巻
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