国際的な注目を集める世界最大の日本酒コンペティション「SAKE COMPETITION 2017」が今年も開催された。
今年で6回目となる同コンペティションには、全国453蔵(海外出品:8蔵)の酒造から、昨年を大きく上回る世界最多の1730点(海外からの出品: 22点)の日本酒が出品。
昨年からの「純米酒部門」「純米吟醸部門」「純米大吟醸部門」「吟醸部門」「Super Premium部門」の5部門に、今年は「ラベルデザイン部門」、「発泡清酒部門」が加わり、5月に開催された厳しい予審・決審を通過した各部門の上位が6月5日にグランドハイアット東京(東京・港区)で表彰された。
ゲストプレゼンターは、本年より実行委員を務める中田英寿氏、マルチな活躍をみせるいとうせいこう氏、女優の平山あや氏、モデルの谷まりあ氏、クリエイティブディレクターの水野学氏。入賞酒は以下の通り。
入賞酒
「純米酒部門」
1位 三重県鈴鹿市 作 穂乃智 清水清三郎商店株式会社
2位 三重県鈴鹿市 作 玄乃智 清水清三郎商店株式会社
3位 広島県呉市 雨後の月 特別純米 呉未希米 相原酒造株式会社
「純米吟醸部門」
1位 高知県安芸郡 土佐しらぎく 純米吟醸 山田錦 有限会社仙頭酒造場
2位 宮城県仙台市 勝山 純米吟醸 献 仙台伊澤家 勝山酒造株式会社
3位 高知県安芸郡 美丈夫 純米吟醸 弥太郎 有限会社濵川商店
「純米大吟醸部門」
1位 静岡県掛川市 開運 純米大吟醸 株式会社土井酒造場
2位 千葉県富津市 東魁盛 純米大吟醸 斗瓶取り 小泉酒造合資会社
3位 栃木県小山市 鳳凰美田 別誂至高 小林酒造株式会社
「吟醸部門」
1位 茨城県筑西市 来福 大吟醸 雫 来福酒造株式会社
2位 和歌山県海南市 紀土-KID- 大吟醸 平和酒造株式会社
3位 福岡県三井郡 三井の寿 大吟醸 寒の蔵 株式会社みいの寿
「Super Premium部門」
1位 山梨県北杜市 七賢 純米大吟醸 大中屋 斗瓶囲い 山梨銘醸株式会社
2位 岡山県岡山市 極聖 純米大吟醸 天下至聖 宮下酒造株式会社
3位 宮城県仙台市 勝山 純米大吟醸 廉 仙台伊澤家 勝山酒造株式会社
「ダイナースクラブ若手奨励賞」
山梨県北杜市 七賢 純米大吟醸 大中屋 斗瓶囲い 山梨銘醸株式会社
今年から新設された「ラベルデザイン部門」では、新潟県の越後鶴亀の「越後鶴亀 越王(こしわ)純米大吟醸」が1位を受賞。審査員を務めた水野氏が、「デザインに正解はないとは思いますが、審査員3人ともが共通で良いという答えになったので、正解はあるのかもしれませんね。」と高く評価した。
また、同じく今年から始まった 「発泡清酒部門」1位は、岩手県の「南部美人 あわさけ スパークリング」が獲得。「初めて作った発泡清酒が1位になり、ふるえるほど嬉しいです。」と蔵元は喜びを噛みしめていた。
なお、山梨県、山梨銘醸の「七賢 純米大吟醸 大中屋 斗瓶囲い」が、「Super Premium部門」と「ダイナースクラブ若手奨励 賞」の2部門をダブル受賞というめでたい結果に。
山梨県はプレゼンターを務めた中田氏の故郷でもある。氏は、「今まで故郷山梨の日本酒が出てくる機会が少なかったが、 七賢が、今回山梨の日本酒が1位になり非常にうれしいです。」と郷土愛を込めて驚きと嬉しさを表現した。
年々応募数も増え、世界的な高まりを見せているSAKE COMPETITION。東京オリンピックに向けて、日本酒の良さを世界にアピールするまたとないチャンスとなっているようだ。