7月10日は納豆の日です。
なっ(7)とう(10)の語呂合わせからきており、関西納豆工業協同組合が、関西での納豆の消費を増やすことを目的に、関西限定の記念日として、1981年に制定された後、全国納豆協同組合連合会が、1992年に改めて全国の記念日として制定しました。
この日は納豆に関するイベントが各地で行われ、多くの人で賑わいます。
納豆の始まり
納豆が出来たのには理由があるのですが、歴史的には諸説あります。
1つ目の説は弥生時代のもの。
人々の住居は、中心に炉があり、床にはわらが敷かれていました。
暖かくて湿ったところを好む納豆菌にとっては、とても好ましい環境でした。
当時の食事では豆を煮て食べていたといわれ、その煮豆が敷かれた藁の上に落ち、自然に発酵したものが納豆の始まりとされる説です。
もう1つは平安時代のもの。
馬の飼料に大豆が使われていたため、戦などの遠征があるときは、大豆を煮て乾燥させたものを俵に詰め、運んでいました。
ある武将が、武家内で起きた争いごとを収めようと遠征することにしました。
そこで、農民たちに大豆を納めるよう命じたものの、急なことだったので、農民たちは煮た大豆を乾燥させずにあたたかいままわらに包んでしまいました。
その豆が武将のもとに渡り、兵士が数日後にわらを開けてみると、豆が糸を引いており、これが納豆になった、という説です。
いずれにしても、煮た大豆をわらの上に落としたり、包んでしまった偶然が重なったのがきっかけになっています。
納豆という名前の由来
これも諸説あるといわれていますが、一番有力なのは寺院にまつわる説です。
寺院では、お金やお米などの出納を行う場所を「納所」と呼び、これが転じたものという説です。
他には、将軍に豆を納めたことから納豆と呼ばれるようになった説などがあります。
どの説も、「豆を納める」ことは変わらず、どこに納めたかが違うことを考えると、当時の農民がみんな大豆を育てて納めていたことが伺われます。
納豆を使った料理と、合わせるお酒
混ぜて刻んで包んで揚げて、和え物から汁物まで、納豆はさまざまな料理に使える食材でもあり、そのバリエーションがとても豊富です。
料理法によってはワインなどにも合わせやすいといえ、その楽しみ方も無限大といったところでしょうか。
冷奴にキムチとのせて、ネバネバ食材とあわせてまぐろと、アボカドや卵黄とあわせて、など、おつまみメニューにも使いやすいのが嬉しいところです。
しかし、納豆と合わせるお酒というと、ネットを検索してもなかなか出てこないのが実情。
匂いが強く、独特のネバネバ感が味をマスクしてしまうことから、繊細なお酒を合わせるのが難しいせいもあると思います。
そこでおすすめなのが料理法を考えることです。
キムチやネバネバ野菜をあわせる「爆弾納豆」や、玉子焼きに焼き込んだり、油揚げにネギとともに詰めて焼いたり。
前菜になるようなこれらのおつまみには、やっぱり冷たいビールがよく合います。
東京の地名を冠したクラフトビール
よく冷やしたビールといっても、いろいろありますが、こんなビールはいかがでしょうか。
調布びーるは、東京・赤坂にあるホッピービバレッジが造るクラフトビール。
どっしりとした味わいの酵母を残したビールは、工場のある調布市近辺でひそかな人気になっています。
秩父山系の天然水にさらに磨きをかけ、低温でじっくり寝かせた、下面発酵のビールは、やわらかでフルーティ。
調布市民や西多摩の人たちだけが飲んでいるだけなんてもったいないといえます。納豆料理との相性も良いラガービール、どんどん楽しみたいものです。
体に良いといわれ、体に必要な栄養素がたくさん含まれている納豆は、日本が誇る納豆食品のひとつ。お料理にいろいろと使って、美味しく楽しみたいですね。