10月19日はいかの塩辛の日です。
宮城県気仙沼市にあり、いかの塩辛などを製造・販売する株式会社小野万が制定した記念日です。
10月はいかの旬であることと、いかの足が10本であること、塩辛はいかを熟成させて作ることから「じゅく(19)せい」の語呂合わせで、10月19日に制定されました。
この日はいかの塩辛の消費拡大のために、イベントやキャンペーンが行われます。
シンプルなのに奥深い、塩辛とは
日本酒のあてに、熱々の炊きたてごはんにと、いかの塩辛は味わい深い日本独自の発酵食品です。
作るのに使うのは、するめいかと塩だけのシンプルな材料ながら、いかが持つ酵素と、微生物の働きで発酵することで、独特の濃厚な味わいが生まれます。
日本ならではの発酵食品である塩辛は、外国人の人にはなかなか馴染めない食材だとも言われていますが、アンチョビなどと同じように料理に使ったりしてもおいしく楽しめるのも特徴のひとつだといえます。
単純にそのまま日本酒のおつまみなどとして楽しむだけでなく、さまざまな料理に幅広く使えるのは、ひとえにその深く豊かな味わいがあるからかもしれません。
和洋問わずに料理に使える塩辛
いかの塩辛は買っても毎回残してしまって、という人には、料理に使うのがおすすめです。
じゃがバターにのせて食べたり、アンチョビの代わりにピザにのせたり、パスタのソースに使ったりと、さまざまなバリエーションがあるので、調味料として考えるといいかもしれません。
アンチョビもいかの塩辛と同じように、体内にある酵素を使って発酵・熟成するので、味の方向性は近いといえます。
アンチョビを使うところを置き換えて考えると、料理がしやすいかもしれません。
いかの塩辛には、アンチョビにはないいかの塩辛ならではの深い味わいが、料理に奥行きのある塩気を与えてくれ、料理がさらに風味豊かになります。
臆せずいろいろな料理にチャレンジしたくなりますよ。
いかの塩辛を使った料理に、どんなお酒を合わせる?
さて、日本酒のイメージが強いいかの塩辛。料理に使ってアレンジしたら、どんなお酒と合わせるかというと、やはり白ワインではないでしょうか。
なかでもキリッとした酸味がフレッシュなイタリアの白ワインは、塩辛で風味づけした料理によく合います。
品種でいうと、ピエモンテで主に造られているコルテーゼを使ったワインがおすすめです。
柑橘類のようなフレッシュな香りと、心地よい酸と糖のバランスが取れた、スッキリとしたタイプのワインが数多く造られています。
さわやかな心地よい酸味とほのかな甘みのある繊細なワイン
コルテーゼを使用した白ワインのなかでも、味わいのバランスの良さで知られているのが、ロベルトサロットのガヴィ・アウロラです。
ガヴィの中でも伝統のある区画のぶどうを使用し、高い品質のワインを生み出しています。
ワインの味わいの決め手になっているのは、長期間の低温発酵。
やさしく搾った果汁を、3~4ヶ月かけて低温発酵させることで、CO2のガスっぽいフレッシュさや果実味を損なわずに、ワインにミネラル感を与えています。
たっぷりと蜜の入ったりんごや、グレープフルーツのような柑橘類の香り、ナッツのようなニュアンスも感じられます。
すっきりとした酸味とほんのりとした甘さ、柑橘類にある苦味がバランス良く感じられる繊細な味わいです。
よく冷やして飲めば気分をリフレッシュしてくれるようなさわやかさがあります。
いかの塩辛をアンチョビ代わりにして、クリスピーな生地のピッツァを焼いて、よく冷えたガヴィをグラスに注げば、そこはピエモンテの街角のピッツェリアに。
塩辛から始まるのが少し不思議な感じがしますが、絶妙な感じでマッチします。
試したことのない人にこそトライして欲しい、新たな組み合わせです。