【11月23日は牡蠣の日】その由来と牡蠣に合うお酒をご紹介

【11月23日は牡蠣の日】その由来と牡蠣に合うお酒をご紹介

11月23日は牡蠣の日です。

この日は昔は新嘗祭として収穫に感謝する日であり、現在は勤労感謝の日として「勤労を尊び、生産を祝い、国民互いに感謝し合う」日です。

グリコーゲンなどの栄養分豊富な牡蠣を食べ、日頃の勤労の疲れを癒して欲しいという意味が込められています。

さらに、カキの需要は、鍋物商材・贈答用等として12月にピークを迎えることから、その前のタイミングが選ばれたと言われています。

牡蠣の種類

日本国内で最も多く出荷されている牡蠣の種類は『岩牡蠣(イワガキ)』と『真牡蠣(マガキ)』です。岩牡蠣と真牡蠣を比べると、育つ期間や産卵時期、旬の時期や味などが大きく違います。

岩牡蠣は夏が旬です。水揚げ時期は6月~9月頃。

岩牡蠣は数ヶ月の時間をかけてゆっくり産卵するため、水温が高い夏の間でも味が落ちることがなく出荷することが可能です。

また岩牡蠣は時間をかけて成長するので、殻と身が大きく育ち、真牡蠣に比べ、大きさも厚みもあります。岩牡蠣の味は繊細でジューシー。

岩牡蠣には「天然もの」と「養殖もの」が存在します。

真牡蠣の旬は冬です。水揚げ時期は10月~4月の半年間。

真牡蠣は産卵期間の数ヶ月に一気大量産卵し、産卵後は体内の栄養素が落ちてしまい、牡蠣に含まれるグリコーゲンも落ちてしまいます。

そのため真牡蠣は、産卵前の冬の時期が旬となります。

大きさは岩牡蠣と比べると小さめですが、旨味が凝縮されておりクリーミーな味わい。

「養殖もの」がほとんどで1年から3年かけて育てられます。

牡蠣に含まれる栄養


牡蠣は栄養価の高い食品で、「海のミルク」と呼ばれています。

多く含まれているのは亜鉛で、亜鉛はたんぱく質の再合成やDNAの合成に必要な栄養素です。不足すると、味覚障害等の症状が出ることがあるのだとか。

また、牡蠣に含まれる糖質は効率よくエネルギーに変わり、肝機能をサポートするため疲労回復効果も期待できます。鉄も含んでおり貧血予防にも効果的です。

牡蠣の主な産地

では、日本の主な産地はどのあたりなのでしょうか?3つの都道府県を挙げてみましょう。

まずは広島県です。

広島といえば牡蠣の生産量が日本一の県です。

殻が小ぶりなものの身が大きくプリプリとして、濃厚な味わいを楽しめる点が特徴。旬は10月〜5月頃です。

次は、宮城県。

全国第2位の水揚げ量を誇ります。

三陸エリアの漁場は海水が滞留せずに絶えず流れを生み出している清潔なエリアであることから、生牡蠣の生産地に適した場所です。

旬は広島とほぼ同じく、11月〜4月頃になります。

最後は、北海道です。

北海道には、道東エリアの厚岸(あっけし)・オホーツク海に面したサロマ湖・津月海峡の海流がある知内(しりうち)の三大名産地があります。

サロマ湖と知内で獲れる牡蠣の旬は11月〜3月で、厚岸は1年を通して食べることができます。

厚岸の牡蠣はコクがあり、サロマ湖の牡蠣は少し甘味が強めで、知内の牡蠣はクリーミーなのが特徴です。

多様な調理法で楽しむことができるのも牡蠣の魅力ですよね。

色々なお料理に合わせたいお酒をご紹介していきましょう!

生牡蠣+ポン酢に合わせるお酒


まずは、ポン酢と一緒に食べる生牡蠣です。

生牡蠣にポン酢をかけると、磯の香りとほどよい酸味が楽しめますよね。

生牡蠣特有の生臭さをスッキリさせたいので、日本酒がおすすめです。

宮城県 平孝酒造「日高見 純米 山田錦 魚ラベル」はいかがでしょうか。

牡蠣の産地のお酒です。

宮城県産ひとめぼれの旨みを感じる上品な味わいがあり、後味はすっきり辛口で、風味豊かな牡蠣と相性バツグンです!

生牡蠣+レモンに合わせるお酒


レモンを添えていただく生牡蠣に今回推すのは、貴腐ワイン ソーテルヌです。

「シャトー スデュイロー ソーテルヌ」をおすすめします。

ソーテルヌ地区における格付け第一級に格付けされる、偉大なシャトーのうちの一つです。

甘口白ワインの最高峰と名高い、シャトー・ディケムと間違うほどの味わいを持つと高い評価を受けています。

力強いフルーツとフローラルの味わいを堪能でき、砂糖漬けにしたような柑橘類の香りが、樽とバニラのニュアンスと共に感じられます。

生牡蠣に合わせる白ワインと言えば、シャブリ!と思われがちですが、このワインには、甘みだけではなく酸味やミネラル感などの「旨味」がたたえられており、後味まで残る生牡蠣の塩味や旨味とゆっくり溶け合っていきます。

私も、パリのレストランで生牡蠣を食べた際、ソムリエにソーテルヌを薦められたのを覚えています。

牡蠣フライに合わせるお酒


次は牡蠣フライ。

おすすめはレモンビールで、岩手 ベアレン醸造所「ベアレン レモンラードラー」です。

ドイツで夏場を中心に飲まれるラードラーは、ビールのレモネード割り。

清涼感溢れる味わいです。

レモンを絞ったように酸味が加わっており、生臭さもフルーティーさで軽減され、牡蠣を非常にさっぱりと食べられるようになります。

もうすぐ真牡蠣が旬を迎える季節です。

様々な牡蠣料理とお酒とのペアリングを楽しんでみてはいかがでしょうか。

今宵の酒カテゴリの最新記事