11月21日はカキフライの日です。
香川県に本社を置く、冷凍食品の製造販売を行っている「味のちぬや」が2011年に制定した記念日です。
かきが美味しくなる11月の、「フ(2)ライ(1)」の日、ということで、この日が記念日になりました。
多くの人に栄養価が高くておいしいかきを食べてもらうことを目的とした記念日です。
日本ならではの洋食・カキフライ
カキフライは、日本発祥の洋食だということをご存知でしょうか。
洋食なので、一見海外からやってきた料理のように見えるかも知れませんが、パン粉を使った衣をつけて油で揚げる「フライ」という調理法は、日本独自のものなのです。
カキフライが初めて作られた時期については、諸説あるといわれています。
新聞の家庭向けレシピコーナーで紹介されたという説や、東京・銀座の洋食店「煉瓦亭」で生まれたという説などがありますが、ともに明治26~34年頃の出来事です。
洋食店のものとして知られていたカキフライは、次第に家庭料理にも取り入れられるようになり、現在のようにさまざまなお店や家庭で食べられるようになりました。
「海のミルク」と呼ばれるクリーミーなかきをサクサクとした衣で包み、揚げたてをいただけば、眼を見張るようなおいしさが口いっぱいに広がります。
冬はかきが最もおいしくなる季節。
カキフライにしてたっぷりと楽しみたいですね。
揚げたてのカキフライ、何をかけて食べる?
カキフライを食べる時、味付けには何をかけて食べることが多いでしょうか。
ウスターソースやとんかつソース、醤油にタルタルソースと、人によって好みが分かれるのではないかと思います。
カキフライやエビフライなどのシーフードのフライに添えられているタルタルソースは、今でこそ定番の組み合わせとして、外食をしたときなどには添えられていますが、市販されるようになったのは1966年のこと。
戦後洋食が一般家庭に普及するようになり、それとともに広まっていったといわれています。
マヨネーズをベースに、ピクルスや玉ねぎ、ケッパーなどをみじん切りにして混ぜ込んだタルタルソースは、軽い酸味がかきと相性がよく、重くなりがちなフライの食感を軽く感じさせてくれることから、シーフードの揚げ物に添えられることが多いことで知られています。
市販のウスターソースや醤油などもよく合いますが、タルタルソースは手が込んでいることもあり、ごちそう感があるのもポイントです。
カキフライに合わせるならどんなお酒?
さて、とろりとクリーミーな大粒のかきに、サクサクの衣をつけた揚げたてのカキフライに、手間暇かけて作ったタルタルソースをたっぷりつけて食べるなら、そんなお酒が合うでしょうか。
例えば、ウスターソースをかけて食べるなら、スペインのロゼのカヴァがしっかりとその濃厚な味わいを受け止めてくれますが、タルタルソースなら何を合わせるかというと、少し酸味のある辛口の白ワインがおすすめです。
イタリアのヴェネト州で造られるソアヴェは、フレッシュな酸味がその持ち味として知られる気軽なワインですが、その生き生きとした酸味が、タルタルソースをのせたカキフライによく合います。
ソアヴェの単一畑である、セレオーレという畑のぶどうを使って造られ、そのコストパフォーマンスの高さでも知られているワインです。
このワインはアマローネの造り手として知られるベルターニが手掛けるもので、花々やフルーツの香りが豊かに感じられる、まろやかでフルーティな、しっかりとした骨格を持つ白ワインです。
晩秋ならではのごちそうを、とっておきのお値打ちワインとともに味わえば、いつにもましておいしく感じるのではないでしょうか。
これからがシーズンのかき、今年はたくさん食べられるといいですよね。