12月10日はノーベル賞授賞式の日です。
この日はスウェーデンの化学者、アルフレッド・ノーベルが亡くなった日で、命日である日に授賞式を行うこととなっています。
ノーベル賞は化学賞、物理学賞、生理学医学賞、文学賞、平和賞、経済学賞の、合計6部門の賞があり、平和賞はノルウェーの首都オスロの市庁舎で、その他5部門はスウェーデンの首都ストックホルムのコンサートホールで授賞式が行われます。
そもそもノーベル賞とは?
偉業を達成した人が受賞するものという印象はあっても、ノーベル賞そのものがどんな賞なのかご存知でしょうか。
ノーベル賞はダイナマイトを発明したことで知られるアルフレッド・ノーベルが生前言い残した言葉に従い、1895年に創設され1901年から授与式を行っている世界的な賞で、化学、物理学、生理学医学、文学、平和、経済学の5分野+1分野で功績を残した人に贈られるものです。
経済学のみノーベルの遺言にはなく、ノーベルの没後70周年にあたる1968年にスウェーデン国立銀行設立300周年祝賀の一環として設立されたもので、ノーベル財団はノーベル賞と認めていません。
ノーベル賞を受賞した人には、賞金の小切手と賞状、メダルが授与されます。
どのように受賞者は選ばれるの?
ノーベル賞を受賞する人を、どのように選んでいるかご存知ですか?
選考はスウェーデンの研究機関が行い、平和賞のみスウェーデンと連合王国だったノルウェーの研究機関が行います。
それぞれの分野ごとに選考委員会が作られ、世界各国の専門家や大学などに推薦の依頼をして、その回答をもとに選考が行われます。
基本的には個人に与えられる賞ですが、平和賞のみ団体への授与が認められています。
今年は10月4日から11日に受賞者を発表済みで、物理学賞に二酸化炭素の温暖化影響を予測した真鍋淑郎さんが選ばれています。
毎年の賞レースで話題になる人といえば
毎年ノーベル賞の受賞者発表の時期になると、必ずと言っていいほど話題になるのが、文学賞の賞レースではないでしょうか。
なかでも、村上春樹さんが文学賞を受賞するかどうかをめぐり、イギリスのブックメーカーがオッズを発表したり、ハルキストと呼ばれる村上春樹ファンの人達が、ゆかりのあるバーなどに集まって発表の時を待ったりする様子がニュースでも報じられます。
残念ながら今年も受賞はなりませんでしたが、新たに見知らぬ文学者を知る良い機会でもあり、読書好きの人にとっては毎年結果の気になる賞のひとつかもしれません。
村上春樹さんが訪れたアイラ島の蒸留所
そんな村上春樹さんの著書の中にも、お酒にまつわる作品があります。
なかでもよく知られているのは「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」というエッセイ。
アイラ島とアイルランドをめぐり、美しい写真とともに綴られたエッセイは、それぞれの国のウイスキー文化を垣間見ることの出来るものとなっています。
村上春樹さんがアイラ島で訪れたのは、ボウモア蒸留所とラフロイグ蒸留所の2か所。
ともにアイラモルトを代表する蒸留所だといえ、ボウモアは「アイラの女王」、ラフロイグは「アイラモルトの王」と並び呼び親しまれています。
ピートを感じさせるスモーキーなフレーバーは、ウイスキー好きならいつかはたどり着く味わいでもあり、どちらを好むかは分かれるものの、それを語り合うのも楽しいシングルモルトウイスキーだといえます。
せっかく楽しむのであればやはりストレートで、チェイサーとともに楽しみたいところ。
クラフトマンシップの感じられるふたつのウイスキーが垣間見せてくれるアイラ島の景色を感じながら、6分野の賢人が生み出した偉業について、いろいろと調べてみるのもいいかも知れません。