毎月19日は松阪牛の日です。
松阪牛の通信販売を行っているやまとダイニングが制定した記念日で、日付は松阪牛の個体識別管理システムの運用が開始された2002年8月19日にちなんで、毎月19日とされています。
日本を代表する牛肉のブランドである、松阪牛のおいしさを広め、食肉業界全体を盛り上げることを目的とした記念日です。
松阪牛の定義とは
誰もが一度は食べてみたいと憧れる、ブランド牛として知られる松阪牛ですが、実際に松阪牛を名乗れる牛肉は限られています。
条件を満たしたもののみが松阪牛として扱われ、厳しい管理の元販売されています。
黒毛和種の未経産の雌牛で、松阪牛個体識別管理システムに登録され、松阪牛生産区域である旧22市町村での肥育期間が最長・最終であることが、その定義となっています。
その中でも、但馬地方をはじめとする兵庫県産の子牛を、松阪牛生産区域で900日以上肥育したものを「特産松阪牛」と呼びますが、これは松阪牛のうち、わずか数%しかありません。
熟練の農家が手塩にかけて育てた特産松阪牛は、希少性が高いことから、スペシャルグレードの松阪牛として大切に扱われています。
松阪牛のおいしさの秘密
数あるブランド牛の中でも特においしいとされる松阪牛。
そのおいしさにはきちんと理由があります。
まず、香りが良いことが挙げられます。
霜降りの黒毛和牛を加熱した時に出る香りを「和牛香」といいますが、松阪牛の和牛香は、甘く上品でコクのある香りが特徴だといわれています。
果物やココナッツのような甘い香りは、すき焼きやしゃぶしゃぶで食べるとさらに引き立つとされています。
香りは料理を味わうときの大きな要素とされているものでもあり、香りを感じることでさらに松阪牛がおいしく感じられると言えます。
また、松阪牛にはヘルシーで良質な脂肪でもある不飽和脂肪酸がたっぷりと含まれています。
松阪牛のとろけるような食感は、この不飽和脂肪酸が関係しており、口に含んだ時に脂が溶けることから生まれます。
また、不飽和脂肪酸は融点が低く、それが多く含まれる松阪牛は、手のひらにのせただけでも脂肪分が溶け出すほどで、これは和牛の中で群を抜いているのだそう。
とろけるような口当たりで香りの良い松阪牛は、和牛の中でもスペシャルなことが分かります。
松阪牛と合わせるならどんなお酒?
松阪牛を自宅で食べる時、お酒をなにか合わせるのなら、どんなものがいいでしょうか。
牛肉というと赤ワインを合わせようと考える人が多いのではないかと思います。
料理法によって合わせるものは変わるといえますが、しっかりとサシの入った松阪牛を、ステーキなどで楽しむ場合は、赤ワインよりも白ワインのほうがぴったりと来ます。
塩と胡椒だけでシンプルに焼いたものや、おろしたてのわさびと醤油で食べると特に相性がよく、脂のうまみと甘みやコクを、さっぱりと白ワインが洗い流してリセットしてくれます。
とびきりのお肉には、ちょっといい白ワインを用意して合わせたいですね。
古酒で知られる名ネゴシアン、ルモワスネ
ルモワスネは大量の古酒のストックがあることで知られている、フランス・ブルゴーニュのネゴシアン。
ブルゴーニュで最も影響力のあるネゴシアンとしても知られ、ワインが飲み頃にならないと出荷をしないことでも有名です。
ラ・マルトロワは、シャサーニュ・モンラッシェの1級畑の中でも最高峰といわれ、ボリューム感のある果実の豊かな香りと、はつらつとした酸、しっかりとした骨格の感じられるコクのある味わい。
サシのたっぷりと入った松阪牛のステーキと合わせれば、そのめくるめくおいしさにうっとりしてしまいそうです。
年末が近づく12月の松阪牛の日は、ちょっと贅沢にその味わいを楽しみたいものですね。