冬至に当たる12月22日ははんぺんの日です。
東京都蒲鉾水産加工業協同組合が制定した記念日で、冬至の日には「ん」が2つ以上あるものを食べると運が開け、無病息災となるといわれていることから、「ん」が2つあるはんぺんをもっとたくさん食べてもらおうという目的で2016年に制定されました。
関東・東海地方の食材「はんぺん」
白くてふわふわとしたはんぺんは、おでん種として定番の練り物です。
白身魚に卵白や山芋などを加えてすり合わせ、裏ごししたものをゆでて作りますが、これは関東地方だけのものだとご存知でしょうか。
はんぺんという名前で売られているものは地域によって違い、静岡なら青魚を使った「黒はんぺん」、名古屋ではさつま揚げのことをはんぺんと呼び、京都では鱧のすり身を使った半月型のものをさし、三重県では伊勢はんぺんのことを連想します。
関東以北では8割がたの人がおでんに入れるという、白くて四角いはんぺんも、関西では入らない地域がほとんどなのです。
ふわふわとした食感の上品な味わいは、おでん種の中でも人気が高く、関東では多くの人に親しまれています。
おでん以外にも!いろいろな料理に使えるはんぺん
はんぺんそのものはあっさりと淡白な味わいだということもあり、さまざまな料理に使うことが出来ます。
シンプルに焼いて生姜醤油で食べるのはもちろん、チーズやひき肉を挟んでフライにしたり、バターでソテーしてお醤油をかけて食べたり、炒め物やサラダに使ったり、ハンバーグに入れたりと、その使い方も人によってさまざまです。
普段の食事にも取り入れやすく、ローカロリーなのもうれしいところ。
冬至の夜の開運食材として、メニューに加えるのも簡単でいいかも知れません。
冬が折り返す日「冬至」
冬至は暦の上ではちょうど冬が折り返す日で、日が昇る時間が徐々に早くなり、日が長くなる、ちょうど真ん中の日として祝う日でした。
とはいうものの、寒さはこれからが厳しい時期でもあり、これから寒さの増す冬を乗り切るために、英気を養う意味で、ゆず湯に入ったり、かぼちゃを始めとする開運食材を食べたりする日でもあるのです。
古来から夜よりも昼が長くなる日として祝われてきた冬至は、もちろんお酒も飲みました。
地域によって違いはありますが、熱々の燗酒を飲む地域もあれば、冷たいお酒で身を清める場所もあり、中には酒粕をお酒で溶いたものをいただくところもあるとか。
ゆず湯で体が暖まったら、ゆっくりと開運食材とお酒をいただいて過ごすのもいいですね。
栃木県で造られる超古代製法の日本酒
「ん」が2つつく食材が運を開くのであれば、日本酒もそうしたものをと考えた時、真っ先に思い出したのが仙禽(せんきん)のお酒でした。
栃木県さくら市にある酒蔵で、その土地の風土や水、原料米にこだわった日本酒を醸造していますが、このお酒はそのフラッグシップともいえるもの。
ドメーヌさくら亀の翁という酒米を蔵の地下水と同じ水脈に植え、オーガニックで育てたものを使用し、酵母無添加の木桶仕込み、生酛酒母、米は磨かずそのまま使う「超古代製法」で日本酒を造っています。
ワインでは「ヴァン・ナチュール」といって、こうした造り方をするものも珍しくないといえますが、湿度の高い日本の気候で酒米をオーガニックで育てるのはとても大変なこと。
それを磨かずに使ったお酒は、フルーティでみずみずしく、素直においしいと感じさせてくれる日本酒に仕上がっています。
冬至の夜にはかぼちゃや、好みのはんぺん料理を用意して、古代の習わしに立ち返った日本酒をあわせていただいてみてはいかがでしょう。
きっと厳冬を乗り切る英気を養うのにぴったりくるはずですよ。