1月17日はおむすびの日です。
1月17日は1995年に阪神・淡路大震災が発生した日でもありますが、被災地に寄せられた人と人の心を結ぶ「おむすび」をあたたかな心の象徴とした記念日です。
お米の重要性と、炊き出しボランティアの精神を広めることを目的に、2000年にごはんを食べよう国民運動推進協議会によって制定されました。
おむすびとおにぎりの違い
ごはんで具材を包んで握ったものをおにぎりやおむすびと呼びますが、この呼び方の違いがどこから来ているかご存知でしょうか。
おむすびの語源となっているのは、古事記に登場する農耕の神様である神産巣日の神(かみむすびのかみ)だといわれています。
神産巣日の神は稲に宿ると信じられており、その稲から米をとり、握ったものであることから「おむすび」という名がついたという説です。
一方でおにぎりについては、やはり古事記に「握飯(にぎりいい)」という言葉が登場しており、握飯を作るときの動作から名付けられたという説があります。
いずれにしても、太古の昔から私達の食生活に根付いているものだということがわかります。
地域によって形が違うおむすび
三角形、俵型、丸形など、さまざまな形のあるおむすびですが、地域によってポピュラーな形が違っていたりします。
コンビニで売られているおにぎりやおむすびが三角形をしていることから見ても、全国的に一般的なのは三角形だと思いがちですが、西日本では俵型、東日本では平たい丸形や球形が一般的で、地域によってだいぶ差があるのがわかります。
三角形のおむすびには、山岳信仰の意味合いがあり、神の力を宿すために三角形にしたという説があります。
関西の俵型は芝居小屋などで食事をするときに、箸でも食べやすいためだとされ、東日本の丸形や球形は、持ち歩く際に葉で包みやすいことや、冷たくなったおにぎりを焼きおにぎりにしやすいように丸形にしたといわれています。
どんなときにおむすびを食べるかで、その形が根付いたといえるでしょう。
おむすびの具材は何が好き?
いろいろな具材を入れることができるおむすびですが、人気の具材はどんなものでしょうか。
1位はツナマヨ、2位は鮭、3位は梅干しと、定番の具材が並んでいます。
1位のツナマヨは、コンビニエンスストアのセブンイレブンが広めたもので、1983年に発売を開始してからまたたく間に広まりました。
鮭や明太子、梅干しや昆布といった定番具材に加え、今ではコンビニのおむすびというと、本当にバラエティ豊かな具材を包んだものが揃い、それを真似して家庭で作ったりすることも多いのではないかと思います。
片手で簡単に食べられるという簡便さもあり、手軽な食事としてさまざまなタイプのものが販売されています。
具材次第でおつまみにもなる?!おむすびとお酒を合わせるなら
さて、おむすびとお酒を合わせるなら、どんな具材のおむすびとどんなお酒が合うでしょうか。
よく、塩むすびには日本酒、なんてことをいいますが、具材や調理の仕方で合うお酒も変わってきます。
例えば、バター醤油で味をつけたコーンとツナを混ぜ込んだご飯をおむすびにするなら、ピルスナータイプのビールによく合いますし、ドライトマトとクリームチーズを刻んで混ぜ込んだものなら、軽い白ワインにもよく合います。
他にも、アンチョビと刻みネギを混ぜたり、ゆで卵にトリュフ塩を振って包んだものなど、工夫をすればさまざまな具材や混ぜご飯のおむすびが作れるので、ワインやビールと一緒に味わってみたいですね。
もちろん、定番具材や和風の混ぜご飯を使えば、日本酒との相性はいわずもがな。
お米のうまみがある純米酒とともにいただけば、しっかりおなかにもたまるおつまみになります。
阪神・淡路大震災に思いを馳せ、祈りを捧げるこの日、人との結びつきを思いながらおむすびとお酒を味わうのもいいかもしれません。