2022年の2月1日は、旧暦の1月1日でギョーザの日です。
この日はギョーザ(餃子)をたくさん食べてもらい、そのおいしさをもっと知ってほしいとの願いを込め、味の素冷凍食品が制定した記念日です。
ギョーザのふるさとである中国では、ギョーザの形が昔の貨幣「元宝」に似ていることから、富をもたらす縁起の良い食べ物として、お正月に欠かせないものとなっています。
古くから中国で食べられてきた餃子
日本でも老若男女を問わず親しまれている餃子の中国での歴史は古く、紀元前6世紀頃の遺跡から発掘されるほど。
その後長い年月をかけて餃子は広まり、今のようなバラエティ豊かな料理として発展していきました。
中国では日本とは違い、水餃子として食べられるのが一般的で、茹でて湯を切ったものにタレを付けて、主食として一度にたくさんいただきます。
日本のような焼き餃子は多くありませんが、台湾では焼き餃子のチェーン店があり、屋台などでも楽しむことができます。
また、中国の餃子にはにんにくは入っておらず、地域によっては生のにんにくが卓上に置かれ、それをかじりながら一緒にいただく場合がある程度で、一般的ではありません。
大晦日や元日に食べる縁起物であるほか、フルコースで楽しむ地域もあり、広い中国では楽しみ方もさまざまだといえます。
日本に伝来してきた餃子
日本に餃子が伝えられたのは江戸時代のこと。
中国料理の書物に記されてはいるものの、今のような庶民の食べ物ではありませんでした。
庶民に広まったのは戦後のことで、その歴史は比較的新しいといえます。
第二次世界大戦のさなかに満州にいた日本人が帰国し、満州で食べた餃子を懐かしんで作り、それを売るようになったのがはじまりで、その後またたく間に広まっていったといいます。
材料費が安く簡単に作れる上、栄養があってなによりおいしいこと、そして焼いた餃子は日本の白いお米によく合うことがその要因だといわれています。
具材やつけダレなども日本ならではの工夫がなされ、今のスタイルになったといいます。
中国と日本、それぞれ何を包む?
中国と日本、それぞれに発展していった餃子ですが、包む具材も違っていたりします。
中国では豚肉と白菜のもの以外に、ニラや香菜、椎茸や羊肉、さらに珍しいところではロバの肉やうになど、地域によって違うさまざまなものを包みますが、先に述べたようににんにくは入れません。
タレも黒酢を使うのが一般的で、醤油やラー油は使いません。
日本の焼き餃子に包まれているのは、豚肉に白菜やキャベツ、ニラ、にんにくが一般的。
ときには目先を変えて違うものを包んでみるのも楽しいかもしれません。
餃子に合わせるお酒といえば?
香ばしくカリッと焼いた餃子に合わせるなら、やはりよく冷えたビールやハイボールを思い出す方が多いのではないでしょうか。
中華料理店の定番ともいえるこの組み合わせですが、餃子の脂分をビールやハイボールがすっきりと洗い流してくれるので、餃子がいくつも進みますね。
酢醤油にラー油を加えたものをつけて食べる日本の焼き餃子には、意外と赤ワインがよく合います。
チリやアルゼンチンの果実味が豊かなカベルネ・ソーヴィニヨンを軽く冷やして一緒にいただくと、ジューシーな餃子の味わいをしっかりと受け止めてくれます。
また、中国風の黒酢をつけて食べる水餃子なら、ロゼワインを合わせるのがおすすめです。
赤か白かはっきりしないイメージを持っている人もいるかも知れませんが、すっきりとした飲み心地でありながら軽いタンニンがあるので、脂分の多い中国料理を食べるときに合わせると、口の中をリセットしてくれます。
餃子の他にもエビチリや八宝菜など、さまざまな料理に合わせやすい万能選手です。
ギョーザの日には中国の家庭のように、たくさん餃子を用意してお酒を飲むのもいいかもしれませんね。