2月13日は土佐文旦の日です。
2月は旬を迎えた土佐文旦の出荷量の増える月で、2を文旦、13を土佐と読む語呂合わせからこの日を記念日としています。
さっぱりとさわやかな味わいの土佐文旦を、より全国の多くの人に知ってもらうための日として土佐文旦振興対策協議会が制定しました。
土佐文旦ってどんな果物?
土佐文旦はその名前からわかるように、高知県で作られる柑橘系の果物、文旦のことをいいます。
文旦は東南アジア原産で、ボンタン、ザボン、ポメロなどの別名があり、さわやかな香りとぷりっとした食感が特徴です。
日本に伝わってきたのは江戸時代のことで、土佐文旦自体は昭和の初め頃に栽培方法の確立した品種です。
大きな実は食べごたえもあり、自然な甘さのあるさっぱりとした上品な味わいにファンも多い柑橘類です。
全国での生産量はもちろん高知県が1位。
全体の90%が高知県で栽培されているというから驚きです。
土佐文旦の他に、水晶文旦と呼ばれるものもあり、水晶文旦は秋に収穫される品種。
他にも阿久根文旦や麻豆文旦など、さまざまな品種が育てられています。
ゆっくり寝かせておいしくなる土佐文旦
さっぱりとした酸味がある土佐文旦ですが、食べごろはどのように図るのでしょうか。
土佐文旦は、収穫したての頃は酸味が強いため、1ヶ月ほど追熟してから出荷されます。
甘い香りがして、厚みのある皮がやわらかくなったら食べごろを迎えた証拠。
皮をむいてそのまま食べるのはもちろん、果肉を食べ終わった後に残る分厚い皮も、砂糖漬けやマーマレードにするとおいしく楽しむことが出来ます。
駄菓子屋さんに売っているボンタンアメは、土佐文旦の果汁を使って作る飴として、古くからおなじみでもあります。
シャキシャキとした食感で、ゼリーに使ったり、サラダに入れたりしてもおいしい土佐文旦。
春までの旬の間にぜひたくさん味わいたいですね。
お酒にも使われている土佐文旦
春を告げる高知の果物として知られる土佐文旦ですが、もちろんお酒にも使われています。
手に入りやすいところでいうと、キリン氷結シリーズの期間限定商品に「文旦&みかん」がラインナップされており、みずみずしい文旦のおいしさを楽しむことが出来ます。
また、地元高知県で造られるお酒も。
高知カンパーニュブルワリーという小さなクラフトビールメーカーが造っているのは、土佐文旦の皮をたっぷりと使用した風味豊かなIPA。
ふるさと納税などで購入することができるので、チェックしてみてもいいかもしれません。
さらに、果物を使ったお酒の定番、リキュールも発売されています。
さっぱり味文旦の酒は、日本酒をベースにした土佐文旦のリキュール。
シャキシャキと歯切れのよい食感からわかるように、土佐文旦は搾っても果汁が取りにくく、高知県で盛んに栽培されているゆずと比較すると、10分の1程度しか果汁がとれないのだとか。
そんな土佐文旦の果汁を使って造ったリキュールは、さっぱりとさわやかな酸味と甘みのバランスが良く、後味にほんのりとした苦みの残る味わい。
アルコール分も11%と低めなので、よく冷してそのまま飲むのがおすすめです。
そして、最近流行のスピリッツにも、土佐文旦を使用したものが登場しています。
三和酒類で造られているTSUMUGI BUNTANは、土佐文旦を大麦麹で仕込んだ原酒に数日間漬け込み、それをていねいに時間をかけて蒸留した、日本ならではのスピリッツ。
土佐文旦の豊かな香りが華やかで、酸味と甘みのバランスが良いお酒で、クラフトジンを楽しむときのように、ストレートで楽しむのもおすすめです。
もちろん、フレッシュの土佐文旦や他の柑橘類と合わせて、カクテルを作って楽しむのも楽しく、自分好みのスタイルで味わうことが出来ます。
土佐文旦の日には旬を迎えた生の果実とお酒を用意して、そのさわやかな味わいを堪能すれば、もうすぐ来る春の訪れを先取りできるかもしれませんね。