毎月25日はプリンの日です。
スーパーなどで販売している乳製品や加工乳などを製造販売しているオハヨー乳業が2010年6月に制定した記念日で、たくさんの人にプリンを食べて笑顔になってほしいとの願いが込められた日です。
日付は「プリンを食べて思わずに(2)っこ(5)り」の語呂合わせからきています。
世界各国で親しまれているプリン
プリンは正確には「カスタードプディング」と呼ばれる洋菓子で、卵と牛乳、砂糖を合わせたものを加熱して固めたものをいいます。
プリンが生まれた由来については諸説ありますが、イギリスで生まれたとされ、世界各国でさまざまな呼び名で親しまれているスイーツです。
イギリスではカスタードプディング、フランスやアメリカではクレーム・カラメル、スペインや南米ではフラン、ベトナムではケム・カラメン、フィリピンではレチェ・フランと、それぞれの国で違う呼び名がついています。
なめらかな舌触りと、カラメルソースのほろ苦さのコントラストのある甘さが楽しく、大人から子どもまで、老若男女問わずに人気のあるデザートです。
時代を超えて愛される定番スイーツ
世界中の国々で愛されるプリンですが、日本の場合はどうでしょうか。
日本にプリンが伝えられたのは江戸時代後期のこと。
1872年に「ポッティング」として文献に紹介されたのが最初だといわれてます。
それから年月を経て、1930年には横浜にあるホテルニューグランドのアラカルトメニューに「クレーム・カラメル」が登場し、1947年には東京・銀座のレストラン、銀座ウエストがカスタードプディングをオンメニューさせています。
レストランやカフェのものだったプリンが、一般家庭に浸透するようになったのは、1964年にハウスのプリンの素「プリンミクス」が発売されたことがきっかけになっています。
お湯を加えるだけで簡単にプリンが作れることから、家庭のおやつとして瞬く間に広まっていきました。
流行で変わるプリンの食感
一口にプリンといってもお店やメーカーによって食感が違うため、人それぞれ好みの銘柄があることが多いのがプリンの特徴ではないでしょうか。
1990年代頃にブームとなった、口当たりがなめらかなタイプのものや、2000年代にスイーツ界を席巻したとろけるプリン、そして近年ブームになっているクラシカルな少し固めのタイプなど、固さが変わるだけで味の印象もガラリと変わります。
使われている卵や牛乳の個性が感じられるものも多く、数あるお店の中から自分好みのものを見つけ出すのは、ちょっとした宝探しのようでもあります。
いろいろなお店でプリンを買ってみて、食べ比べてみるのも楽しいのではないでしょうか。
プリンとよく合うお酒は?
シンプルな食材の組み合わせで生まれる、バニラビーンズの香り豊かなプリンと一緒にいただくなら、どんなお酒がいいでしょうか。
アドヴォカートのような、プリン風の味わいのお酒もありますが、プリンを食べながら合わせるなら、ちょうど今頃の時期に出回っているチョコレートスタウトがおすすめです。
チョコレートという名前がつくクラフトビールですが、別にチョコレートやカカオを原料に使っているわけではありません。
超高温で焙煎し、黒く焦げた「チョコレートモルト」を使用することで、チョコレートのような甘い香りが感じられるスタウトに仕上がるのです。
日本でチョコレートスタウトをはじめて造ったのは、岩手県盛岡市にあるクラフトビールメーカー、ベアレン醸造所です。
2005年に発売されて以来、バレンタイン前になると発売を待つファンが多く、バレンタインに楽しむ大人のギフトとしてプレゼントする人がたくさんいることでも知られています。
チョコレートの香りとほろ苦い後味のある、厚みのある後味のスタウトは、濃厚なプリンの甘さとカラメルのほろ苦さに絶妙にマッチします。
プリンの日は毎月25日ですが、チョコレートスタウトの出回る2月にぜひ楽しみたい組み合わせです。