オバマ大統領へのプレゼント!入手困難の「獺祭(だっさい)」

オバマ大統領へのプレゼント!入手困難の「獺祭(だっさい)」

「安倍首相がオバマ大統領にプレゼント」でブレイク…入手困難!

さあ、今夜は何を呑もうか…。クイーンズ伊勢丹のお酒売り場で腕組みの仁王立ちをしていた筆者に、背後から忍び寄る女がいた。

酒屋の娘である友人だった。
彼女は「迷ってるなら、これにしなよ」と、ビール売り場にいたわたしを、日本酒売り場に連行した。指差した棚は「獺祭」。

獺祭01

「すごく呑みやすいよ。…滅多に手に入らないけどね」と言い残し、彼女は去っていった。

このサイトの読者ならご存知の方も多いだろうが、「獺祭」は、もともと日本酒好きの間で人気のあった山口県の地酒。2002年にはモンド・セレクション金賞を受賞したとか。2014年4月、安倍首相がオバマ大統領にプレゼントした日本酒ということで一躍有名になり、その美味しさを知ったファンが急増した。海外でも評価が高く、ニューヨーク・パリなどに直営店があり、「日本酒といえば獺祭」と言われるほどだとか。

日本のみならず海外でも大ブレイク中の日本酒だけに、入手が困難になっており、製造元の旭酒造のホームページにも「商品のお届けまでに約2ヶ月かかっております。」と告示され、ネット通販の店舗でも「1ヶ月にお一人様1本限りとさせていただきます」と赤字で注意書きされるほど。

たしかに、「純米大吟醸 磨き二割三分」と「純米大吟醸 磨き三割九分」は、まだ棚に並んでいたのだが、庶民のお財布に一番優しい「獺祭 純米大吟醸50」は在庫切れ。いつも売り切れ状態らしい。

「純米大吟醸 磨き二割三分」(720ml)は、5,142円。
「純米大吟醸 磨き三割九分」(720ml)は、2,418円。
「獺祭 純米大吟醸50」(720ml)は、1,539円。

お財布に一番優しい「獺祭 純米大吟醸50」の入手をあきらめたとき、クイーンズ伊勢丹の店員がおもむろに商品の陳列を始め、「獺祭 純米大吟醸50」もわずか3本、棚に並んだのだった!これは運命だと思い、小躍りしながら購入した次第。

やわらかくまろやか…やさしいお嬢さんのように

というわけで、今回入手できたのは「獺祭 純米大吟醸50」。玄米を削り、白米の部分が50%となった米を原料としている。

とくとくとく…お猪口に注ぐと、ふわっと軽ろやかな甘い香り。
口に含むと、日本酒独特の辛味が口の中を覆ったあと、まろやかさが追いかけてくる。ふわっとした甘みが咽喉を心地よくくすぐり続ける。

味も香りもやわらかくて、全体に女性的な感じ。たとえて言うなら「やさしいお嬢さん」か。なんだか大切にしたくなる。

まろやかさを愉しむために、食中酒としてより、じっくりお酒と向きあって呑みたい。
肴は、魚や貝など海の幸が合うはずだが、あまり香りが強いものだと、繊細な香りを邪魔してしまいそうなので、ほどほどに。

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やさしさは 酒造りへの真摯な想いから

獺祭を造っている旭酒造株式会社では、よくある酒造メーカーのように「杜氏と蔵人による酒造り」ではなく、「社員だけの酒造り」をしているそうで、平均年齢も若いようだ。
新しい時代への意気込み、良い酒を造ろうとする情熱に燃えるスタッフが、厳しくも愛情深い父となり、この「やさしいお嬢さん」のようなお酒を育てあげたのだろう。

ラベルに書かれた小さな文字を、ご一読いただきたい。
~瓶ラベルより引用~

獺祭【だっさい】かわうそが捕えた魚を岸に並べて、まるで祭をするようにみえるところから転じて詩や文を作る時、多くの参考資料等をひろげちらすことをさす。
また日本文学の革命児正岡子規の俳号としてもしられる。
私たちは「酒造りは夢造り、拓こう日本酒新時代」をスローガンに少しでも良質な酒を目指そうとするこの酒を世に出すにあたり正岡子規にあやかって酒銘を『獺祭』と命名しました。

酒造りに賭ける真摯な想いに感謝と敬意を込めて、もう1杯、お猪口に注いで、乾杯♪

合う料理:和食 魚介類
シチュエーション:お酒と向き合って呑む

★商品名 獺祭 純米大吟醸50
アルコール度数 16度
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
精米歩合 50%
製造 旭酒造株式会社

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