12月27日はツナの日です。誰もが想像するように、27をツナと読む語呂合わせから来ています。12月に限らず、毎月27日をツナの日としています。
ツナというと、おそらくマグロを思い出すと思います。しかし、スズキ目サバ科マグロ属に分類される魚の総称をツナと呼ぶため、カツオもツナの中に入ります。実際にシーチキンなどのツナ缶の詳細を見てみると、マグロのものと、カツオのものがあるのがわかります。シェアでいうと、マグロが50%強、カツオが40%弱で、残りの10%程度がビンナガマグロで作られる「ホワイトミート」になります。
缶詰を買う時に、あまり意識せずに購入しているかもしれないこれらの分類も、普段から気をつけると味の違いにも気づくのではないかと思います。
ツナ缶は主に「油漬」か「油入り水煮」、「水煮」のものが販売されています。それぞれ味わいに違いがあり、「油漬」はコクのある味わい、「油入り水煮」は油を控えたヘルシーな味わい、「水煮」は油を使わない分、あっさりとした味わいになります。料理によって使い分けると、味に差が出るといえます。
マグロというと、その多くが日本で消費されるというイメージがありますが、さまざまな国でいろいろな調理方法で食べられています。よく知られているのはイタリアで、シチリア島では、1センチほどの厚さに切ったものをグリルして、レモンをたっぷり絞って食べるのが名物となっています。それというのも、シチリア島の最西端のトラーパニという街は、「マッタンツァ」と呼ばれる追い込みのマグロ漁で古くから知られており、かつては5〜6月になると漁が行われていました。
4艘の船で四角く陣をはってマグロを追い込み、仕掛けておいた網を持ち上げ、海面に浮かんできたマグロをモリで突くため、海がマグロの血で真っ赤になるのだそうです。過酷な漁だったため、漁のために命を落とす船員もいたとか。近年はマグロの量が減ってしまったため、マッタンツァは行われなくなってしまったそうですが、トラーパニ周辺では、今でもマグロが魚市場に並ぶと、昔と変わらずグリルしたマグロを食べるのだそうです。
ちなみに、トラーパニ周辺ではワイン用のぶどうを栽培していて、こんなワインが造られています。
シチリア島は、ぶどうの栽培適地として知られ、太古の昔からワイン造りが行われています。マグロと同様に、ワインもシチリアの地に根付いた大切なものだといえます。トンノ・ロッソはシラーやカベルネ・ソーヴィニヨンに、地元品種であるネロ・ダーヴォラが加わることで、シチリア島らしさを感じさせる味わい。ふくよかで余韻の長い、しっかりとした味わいを楽しむことが出来ます。
マグロは魚なのに赤ワイン?と思う人もいるかも知れませんが、マグロは焼くと赤身の残る「赤身の魚」。赤身の魚の場合、赤ワインと合わせるのが良いとされています。しっかりとしたマグロの味わいには、白ワインだと負けてしまうことがあるためです。
トンノ・ロッソは、そのエチケットからもわかるように、マグロとともに楽しむことを意識して造ったワインです。もちろん、マグロとの相性は抜群。ツナの日に試してみてはいかがでしょうか。