1月25日は中華まんの日! ということで、今回は中華まん(肉まん)と一緒に楽しみたいお酒をご紹介します。
中華まんに合わせたいお酒
まずは、中華まんのおいしさについて考えてみましょう。
最初に皮について。
中華まんの皮の主な材料は、薄力粉とふくらませるためのイーストとベーキングパウダー。
発酵のちからでふくらんだ生地の食感はふわっふわできめ細か。ふんわりとイーストの香りが漂い、味わいはほんのりと甘味があり、小麦の風味も感じられます。
お次は餡です。
材料には豚肉や玉ねぎが使われ、それぞれの濃厚なうま味が脂で混然一体となったコク深い味わい。この皮と餡にペアリングするお酒として、紹興酒をピックアップしました。
紹興酒とは?
紹興酒は、もち米が原料の醸造酒。穀物を原料にした醸造酒である黄酒(ホワンチュウ)の1種で、2000年の歴史があると言われています。カラメルのようなフレーバーとほどよい酸味があり、まさにお米のワインのようなお酒です。
紹興酒であると謳うためには「中国・浙江省紹興市(上海の南部)で製造」・仕込み水に地鑑湖の湧き水を使用」「製造後3年以上甕貯蔵」の3つの条件を満たさなければなりません。
紹興酒の作り方と種類
紹興酒は、日本酒と同様、「並行複発酵(へいこうふくはっこう)」で造られます。アジアで多くみられる技法で、麹の酵素によってデンプンがブドウ糖に変わる糖化と、ブドウ糖がエタノールに変わる発酵とが1つの容器の中で並行して行われる発酵のことです。
紹興酒は、醸造法により4つに分類されます。
■元紅酒(げんこうしゅ):蒸したもち米に酒母(粉末にしたうるち米と柳の粉を混ぜ発酵させたもの)、麦の麹や水を加えて発酵させる辛口の紹興酒。名前の由来は、古来朱紅色の甕で貯蔵していたこと。
■加飯酒(かはんしゅ):元紅酒より1割以上もち米や麦麹を多く使用し(加飯)、こくや香りが豊か。日本にもっとも多く輸入されている。
■善醸酒(ぜんじょうしゅ):製造過程において仕込水の一部の代わりに元紅酒を使って作られ、やや甘口。
■香雪酒(こうせつしゅ):製造過程において仕込水の代わりに紹興酒の酒粕から取った焼酎を使用。最も甘味が強いタイプ。
好みによって飲み分けると楽しさが増しますね。
肉まんにおススメの飲み方2種
紹興酒の飲み方といえば「常温・ストレート」が常道ですが、今回は敢えて以下をご提案。
① ドラゴンハイボール
紹興酒をソーダ割にして氷・レモンを浮かべるのがドラゴンハイボール。紹興酒とソーダの比率は、1:3がおすすめですが、お好みやその日の気分に合わせてご調整ください!
肉まんと合わせてみると・・・チューハイやウイスキーのハイボールとは異なる華やかな香りとコクがあるので、肉まんのしっかりとした味付けとリッチな油分をしっかりと受けとめつつ、ソーダのシュワっと感・スッキリ感があるので、口内をリセットしてくれます。アルコール度数も下がるので、グビグビ気兼ねなく飲めますね。
② 熱燗
寒いこの時期なので、一口ごとに体があたたまる熱燗もおすすめです。
熱燗にすると、湯気とともに香りが広がり、常温では感じられなかった繊細な香り・味わいや、深いコクを楽しむことができます。紹興酒は、酸味や辛味といった刺激のある味わいの要素をキャッチし、それらをまろやかにしてくれるので、肉まんに洋からしやお酢を添え味変するのも一興です。
中国有数の稲作地域である浙江省の水と米の恵みと言える紹興酒。
美しい田園風景に思いを馳せ、お楽しみください。