2月14日はバレンタインデーです。みなさんご存知の通り、女性が好きな男性にチョコレートをプレゼントしてその想いを告白する日ですね。毎年、バレンタインデーが近づくと、百貨店には専用の売り場が設けられ、チョコレートを求める女性でごった返します。
しかし、チョコレートを贈る習慣は日本独自のもの。もともとはキリスト教のお祝いの日で、カップルが愛を祝う日とされ、家族や恋人などにプレゼントを贈るのが習わしになっています。
日本のバレンタインはこんなふうに始まった
日本でバレンタインデーが今のような、愛の告白の日になったのは1950年代後半のこと。最初は、2月になると売上が落ち込む菓子店が、バレンタインデーにちなんでチョコレートを贈ることを思いついたのがきっかけだと言われています。この頃はまだまだ、男性が女性にプレゼントを贈るという習慣がなかったこともあり、最初は定着しませんでした。そこで、女性から男性に、愛を込めてプレゼントをしようと、今度は東京・大田区にあるメリーチョコレートが提案。「一年に一度、女性から愛を打ち明けていい日」というキャッチコピーを掲げたところ、あっという間に口コミで広がり、それをマスコミが報じました。
バレンタインデーは時代と共に変化をしながら浸透していきました。最初の「女性から男性への愛の告白の日」というものから、「本命チョコと義理チョコ」へ、さらには「友チョコ」、「自己チョコ」など、さまざまな贈り方のかたちができました。しかし、贈り物はチョコレートであることは変わらず、多くの人がチョコレートに親しむ日にもなっています。価格もワンコインで買えるプチギフト的なものから、ひと箱数千円する高級品まで、さまざまなチョコレートがたくさんのブランドから発売され、「本命なら高級ブランドのもの」「義理チョコは市販の安いもの」といったふうにさまざまに使い分けされています。
チョコレートとお酒の相性
チョコレートとお酒、というと、チョコレートのリキュールや、それをベースにしたカクテルなどもありますが、一緒にワインをプレゼントする方が多いようです。バレンタインの前になると、ハートのラベルのワインをプレゼントに、といったようなプロモーションも多くなります。しかし、ワインと料理などの相性について記された教科書には、ワインとチョコレートは相性の悪いもの、として挙げられており、食後のデザートに提供されるチョコレートには、ブランデーやウイスキーなどを合わせることが勧められています。チョコレート特有の、とろけてまとわりつくような舌触りが、ワインの味わいを損ねるためでしょう。
しかし、実際合わせてみると、ものによってはワインもぴったりと寄り添ってくれます。例えば、生チョコレートやボンボンショコラではなく、ガトーショコラのようなケーキになっているもの。ロゼのシャンパーニュを合わせてみると、シャンパーニュがガトーショコラをさらりと洗い流し、ほんのりとチョコレートの香りが鼻腔に香ります。ロゼのシャンパーニュは、他にもオランジェットや、ナッツの入ったミルクチョコレートなどにもよく合い、それぞれのチョコレートと食材の持つ香りを引き立ててくれます。
ロゼのシャンパーニュといってイメージするお酒は、おそらくとても高額なものが多いのではないかと思いますが、1万円程度で購入できるものも。チョコレートだけでなく、前菜からメインまでをカバーしてくれる懐の深さもあるので、ロゼのシャンパーニュを用意してふたりで食事を楽しむのも良いのではないかと思います。ロゼのシャンパーニュとチョコレートが、ちょっと特別な1日にしてくれるはずですよ。