葵祭の夜は旬の稚鮎とスパークリング清酒を

葵祭の夜は旬の稚鮎とスパークリング清酒を

5月15日は葵祭の日です。

葵祭は京都で行われる初夏のお祭りで、下鴨神社と上賀茂神社の例祭です。5月初旬から行事がいろいろと執り行われ、5月15日には平安装束をまとった行列が8キロの距離を練り歩く「路頭の儀」が行われることで知られています。コロナ禍ということもあり、残念ながら2021年は中止となっていますが、例年多くの人で賑わうお祭りです。

葵祭の起源と歴史

葵祭は約1400年前、欽明天皇の頃に起源のある祭りです。五穀豊穣を祈る祭りとして始まり、819年には国家的な行事となりました。平安中期には、祭りといえば葵祭のことを指すほど、貴族の間では有名で、枕草子や源氏物語などにも登場しています。もともとは「賀茂祭」と呼ばれていましたが、江戸時代になって御簾や牛車にフタバアオイを飾るようになったことから、現在の呼び名になりました。コロナ禍以前に、応仁の乱後の200年をはじめ、3回の中断や中止を経験していますが、そのたびに復活を遂げ、現在へと受け継がれています。

旬を迎える稚鮎

葵祭を迎え、鴨川沿いの飲食店に川床ができると、旬がやってくるのが鱧と稚鮎です。稚鮎はその名の通り、成魚になる前の鮎のことで、春に川を遡上する前に海や河口でとれるものや、琵琶湖でとれるものなどが挙げられます。骨がとてもやわらかく、まるごと料理していただきます。いろいろな料理に使いやすく、塩焼きや煮付けといった和食から、マリネやエスカベッシュなどにもぴったりです。なかでも、塩でいただく天ぷらの美味しさは、鮎ならではの香りも感じられ、その繊細な味わいは、この季節が恋しくなるような美味しさです。

初夏に美味しい日本酒

日本酒にも四季があることは、ご存知かもしれませんが、夏には夏の、美味しいお酒があります。5月頃から出荷されるのが生酒です。寒い冬の間に仕込まれ、春に出来上がったものを寝かせて出荷する生酒は、フレッシュでやさしい味わい。よく冷やしてガラスの酒器でいただけば、季節を先取りした、粋な時間が楽しめます。

稚鮎と合わせるお酒なら

小さいながらも鮎らしい香りと味わいがある、繊細な稚鮎をお酒と合わせるなら、おすすめなのがスパークリング清酒です。シュワッと爽快な口当たりで、フルートグラスで楽しむという、おしゃれな雰囲気もあり、日本酒に馴染みのない人からも好評です。日本酒ならではのお米が持つほんのりとした甘みと、ほどよい酸味が感じられるものが多く、稚鮎なら、塩でいただく天ぷらとの相性が抜群。食前から食中までカバーできるのもいいところです。

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スパークリング清酒のパイオニア「すず音」


今では大手酒造メーカーも参入し、一般的になったスパークリング清酒ですが、そのパイオニア的存在になっているのが、一ノ蔵の「すず音」です。シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵で造られ、シュワシュワとした泡が感じられる日本酒は、アルコール分も低め。ほんのりとした甘みが感じられるうすにごりで、またたく間に広まっていきました。現在では乾杯のお酒として、おもてなしやパーティーの席で楽しまれるようになり、スパークリング清酒は、さまざまなタイプのものが造られるようになりました。ちなみに、すず音という名前は、グラスの中で立つ泡の音が、鈴の音を連想させることからついたのだそう。デリケートでフレッシュな味わいと相まって、五感を刺激してくれるお酒といえるかもしれません。

葵祭の日の夜は、京都の奥深い歴史を感じ、五穀豊穣を願いながら、旬の稚鮎を天ぷらでいただくのはどうでしょうか。葵祭の華やかな行列や神事を見ることは叶いませんが、初夏の京都を食で楽しむことは出来ます。工夫をこらしながら、風薫る心地よい季節を過ごしたいですね。

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