晩秋の街をにぎわせるボジョレー・ヌーボー!2014年は11月20日解禁!
あなたはもう呑みました?
「もちろん!」という方にも、「これから」「とくに予定ない」という方にも、きっとお役に立てるはず。ちょっぴりマニアックな豆知識から、おうちで手軽に作れる「フレンチ風フルコース」のレシピまでご紹介します!
そもそも「ボジョレー・ヌーボー」って?
フランス、ブルゴーニュ地方の南にあるボジョレー地域で収穫されたぶどうを使い、ワイン法を遵守し造られたワインは「ボジョレーAOC」と格付けされます。そのボジョレーワインの新酒(ヌーボー)が、「ボジョレー・ヌーボー」。
「11月の第3木曜日に解禁」と決められています。
なぜ解禁日があるの?なぜ11月の第3木曜日なの?
貯蔵技術が発達していなかった1950年代ごろまで、できたてのワインのほうがフランス人に人気があったそうです。そこで業者が先を争って早くボジョレー・ヌーボーを出荷しようとした結果、まだ完全にできあがってない粗悪なものが出回るなど品質の低下を招いてしまったため、フランス政府は、ボジョレー・ヌーボーの解禁日を設定したのです。
もともとは11月15日が解禁日(宗教上、縁起が良い日)だったものの、この日が土日にあたると運搬業者が出荷しないので、1985年より「11月の第3木曜日」が解禁日となりました。
ボジョレー・ヌーボー、いつの間にこんなに日本で定着した?
ボジョレー・ヌーボーは1970年代から日本に輸入されていたそうです。
1980年代後半のバブル期にも脚光を浴びましたが、当時はまだ「高級な輸入酒」というイメージで、バブル崩壊とともに売り上げも低迷。
1997年後半、「ポリフェノールの効果」が注目され、1998年に赤ワインの市場が爆発的に拡大しました。赤ワインブームに乗じて、再び「ボジョレー・ヌーボー」の人気が高まり、庶民の「プチ贅沢」として定着してきました。
ボジョレー・ヌーボーに白ってあるの?ロゼは?
「ボジョレー・ヌーボーに白はない」そうです。
「ボジョレー・ヌーボー」の呼称が許されるのは、ボジョレー地域で収穫されたぶどうの中でも「ガメ種またはガメイ種のみ」と法律で決まっていて、つまり赤ワインまたはロゼワインに限られるそうです。
ただ、ワイナリー「ジョルジュ デュブッフ」のワインを扱うサントリーのホームページ上では、「ボジョレー地区の北に接するマコネー地区の、シャルドネ種100%で醸される白ワインのヌーヴォー」もひっくるめて、「ボジョレー・ヌーボー受注開始」と謳っているので、「ボジョレー・ヌーボーの白ワイン」と認識する方がいるのも至極当然かと。
しかしよく見ると、赤ワインとロゼワインが「ボジョレー ヌーヴォー」とラベルに書かれているのに対し、白ワインは「マコン・ヴィラージュ ヌーヴォー」という記載なので、「ボジョレー・ヌーボーに白はない」は、やはり事実。
「ジョルジュ デュブッフ」の赤、白、ロゼ、呑んでみた!
今宵呑んでみたのは、まさにそのワイナリー「ジョルジュ デュブッフ」のヌーボーシリーズ!赤、白、ロゼ♪
「ジョルジュ デュブッフ」は、ボジョレー・ヌーボーの解禁を味わう楽しみを世界に広め、「ボジョレーの帝王」と呼ばれるジョルジュ デュブッフ氏が立ち上げたワイナリー。今年で創立50周年。
酒屋さん、ワインと地酒の店 かたやまさんによると
2014年はボジョレーのためにあったようなヴィンテージで、 現地でも絶賛!近年稀に見る抜群の出来栄えです!
とのこと。これは楽しみ♪
【赤ワイン】ボジョレー ヌーヴォー 2014 プリムール
ジョルジュ デュブッフは、ボジョレーヌーヴォーの素晴らしさを世界に広めたブランドです。そのプロラインは市販されない飲食店向けの特別仕様です。美しい色合い、新酒ならではのフレッシュでフルーティーな味わいのヌーヴォーです。
⇒みずみずしい!想像していたよりしっかりした、重めの味だと思いました。
【白ワイン】マコン・ヴィラージュ ヌーヴォー 2014
ボジョレー地区の北に隣接するぶどう産地マコネー地区。醸造家ジョルジュ デュブッフの生まれ故郷でもあります。シャルドネ種100%で作る白のヌーヴォーは、果実味あふれる爽やかな辛口に仕上がります。
⇒呑み口なめらか、軽やかで丸い味わいだけど、余韻スッキリ。クセがなくて、これはスイスイ呑めてしまいます♪
【ロゼワイン】ボジョレー ロゼ ヌーヴォー 2014
見た目も美しさと、飲みやすさで特に女性に人気のロゼワイン。華やかな色合いと、フルーツを思わせる味わいが特長で、香りや味わいにふくらみがあり、余韻が心地よいワインです。
⇒フレッシュで華やか!呑みやすくてどんなお料理にも合いそうです。
手軽な材料で作れる超簡単♪フレンチ風フルコース!
「フレンチのフルコース」と言うと、自分で作るにはハードルが高く感じられますが、前菜⇒スープ⇒メインディッシュ⇒デザート(ソルベ)の順で用意すれば、それらしく見えるはず♪…たぶん。
いつも家にあるような手軽な食材を使った簡単な「フレンチ風」のお料理で、ワインに似合う華やかな食卓がパッと実現しますよ。ボジョレー・ヌーボー解禁に限らず、ご家族の誕生日など特別な日にどうぞ♪
☆赤ワインに合わせて・・・
◇前菜
にんじんのサラダ:大根のツマを作るスライサーで、にんじんをスライス。軽く塩を振って水気を搾る。オリーブオイル系のドレッシング+スパイス「クミン」をかけて混ぜる。作りおきOK♪一晩寝かせたほうが美味しいくらい。(来客に必ずレシピを聞かれる我が家の人気メニュー)
かぼちゃのムース:かぼちゃを茹でて柔らかくなったらマッシュ。塩コショウ、コンソメ、牛乳(生クリーム)で味付け、ぽってりと仕上げる。
バゲット:クリームチーズ+生ハム+アボガド
マッシュポテト:味付けしたマッシュポテトに、ピーラーで薄切りしたきゅうりを巻く。
◇スープ
コンソメスープのジュレ:あったかいスープを出すのもいいけど…食事の途中でキッチンに立ちスープを温めて、ちょうどよいタイミングでお出しするのって難しいですよね。前日にコンソメスープを作ってゼラチン入れて冷やしておく、固まったら崩す。かわいいお皿に盛り付けて、食べるスープでお口直し♪
◇メインディッシュ
ステーキ:ステーキがフレンチ料理とは言いがたいですが、赤ワインと言えば、やっぱり肉料理♪お肉をいただくには、焼くのが一番シンプルで美味しいと信じてます。
大きなステーキを1枚どーんと焼き、そのまま大皿に乗せて食卓に運べば「おお~!大きいステーキ!」と盛り上がること必至。テーブル上で食べやすい大きさに切り、個々に盛り分ければ、各人がナイフとフォークを使う必要もなく、気楽にステーキを味わってもらえます。まっ、ますますフレンチ感から遠ざかっていきますけどね。
◇デザート
ソルベ:フレンチのデザートと言えば「ソルベ(シャーベット)」。晩秋にふさわしく今回は柿で。柿の実をすりおろしたものにシロップ(水あめ)を混ぜ、タッパに流しいれ冷凍庫へ。数時間経てばソルベのできあがり。市販のヨーグルトの上にソルベを乗せて、白とオレンジの色彩を楽しめるようにしました。
☆白ワインに合わせて・・・
白ワインと言えば魚料理。中でも鯛のカルパッチョは王道ではないでしょうか。薄切りにした鯛に、オリーブオイル+ハーブソルトをかけて、パプリカやトマトなどで彩れば、見た目も華やかな一品に。オリーブオイルと塩だけで美味しくなるので、お料理ビギナーの味方です。
魚屋さんで「カルパッチョ用に」と言うと、お刺身よりも薄切りにしてくれるかも。
☆ロゼワインに合わせて・・・
ロゼワインは、果実らしさを感じさせる酸味と爽やかさが魅力。どんな料理にも合いそうですが、喉の奥を押し流すようなウォッシュ感を堪能するためにも、ちょっとオイリーなお料理と合わせたい気分になります。
予想通り、「チキンのオーブン焼き」と「塩辛ペンネ」がよく合いました!
…いやいや、ペンネってイタリアンだし。塩辛って。。。
フレンチというより創作料理の領域に踏み込んでますが、、、ロゼワインに合いましたよ。
チキンのオーブン焼き:手羽元をポリ袋に入れ、ハーブソルトを多めに振り入れてなじませる。オーブン230度で30分前後焼く。(機種によって異なりますので、温度や時間を調節してください)
塩辛ペンネ:表示時間通りにペンネを茹でる。フライパンで生クリームを煮立てる→生クリームがくつくつ言い始めたら塩辛を投入→ペンネを入れて和える
※基本的に味付け不要なので失敗せずに作れます。ワインのおつまみとしてもよし、主食としてもよし、残っても温めなおせば美味しく、下は3歳から上は70代まで「美味しい!」と言われたゴールデンレシピです。
日本の新しい季節行事のひとつ…ボジョレー・ヌーボー
日本の秋の風物詩のひとつになりつつあるボジョレー・ヌーボー。
ハロウィンもクリスマスも恵方巻きもそうですが、文化を受け入れ、イベント性を大切にし、日常を有意義に楽しめるのは日本人の長所だと思います。
ボジョレー・ヌーボーも、年の瀬のあわただしさを醸し始めた秋の終わりに、家族や友人たちとワイングラスを傾けて楽しいひとときを過ごすきっかけとして、大いに楽しみましょう!