6月27日はちらし寿司の日です。
広島県広島市に本社を置く、調理用食材のメーカー「あじかん」が、制定した記念日です。
6月27日は、岡山県の郷土料理である「ばら寿司」が生まれるきっかけとなった、備前岡山藩主である池田光政の命日であることから記念日とし、ちらし寿司を食べて夏に向けて元気になってもらう、という目的の元、制定されました。
ちらし寿司が出来たきっかけ
さっぱりとした酢飯にさまざまな具材を入れたり、のせたりして作る華やかなちらし寿司は、お祝いなどに食卓を飾るお料理のひとつですが、元々は倹約令がきっかけで生まれたものでした。
ちらし寿司の誕生については諸説ありますが、1654年に備前で大洪水があり、当時の藩主であった池田光政公が、「一汁一菜令」を出しました。これは、汁物以外のおかずを1品に制限する倹約令でした。
大洪水の災害復旧に当たる上に食事まで制限され、これはたまらないと考えた人々が、少しでも美味しい食事を楽しみたいという思いから、具材をご飯に混ぜ込み、この苦境を乗り切ったといわれており、この「混ぜご飯」が現在のちらし寿司の原型になったと言われています。
また、その当時、重箱に寿司の具材を底に敷いて、酢飯と一面の錦糸卵で覆い隠す「隠し寿司」も生まれており、質素を美徳としながらも、美味しいものを食べようとする、備前の人々の心意気からちらし寿司は生まれたと言えるかもしれません。
世界中で大流行中!オレンジワインとは?
ちらし寿司に合わせるお酒として、日本酒もいいのですが、ぜひ合わせてみて欲しいのはワインです。
なかでも、オレンジワインと呼ばれるものがあるのですが、ちらし寿司と好相性なのです。
このサイトを訪れるお酒好きな方は、耳にしたこともあるのではないかと思いますが、オレンジワインは、今、世界中で大流行中のカテゴリーでもあり、知らない人にはぜひ覚えて欲しいワインのひとつです。
オレンジワインという名前から、フルーツのオレンジを連想する方もいるかも知れませんが、それは関係がありません。オレンジワインは、白ぶどうを使って赤ワインのような造り方をするワインのこと。
黒ぶどうを使って白ワインを造るのと逆のパターンです。
少しオレンジがかった色合いであることからこの名がついています。
あんずやオレンジの皮のような香りと、赤ワインのような苦みや渋みが感じられるのが特徴です。
大昔からジョージアで造られていましたが、あまり広く知られていませんでした。
しかし、近年の自然派ワインブームに乗って世界中に広まり、現在のブームに繋がっています。
オレンジワインがちらし寿司とよく合う理由
オレンジワインは、白ぶどうを使って造りますが、皮や種と果汁を一緒に漬け込むので、その色素成分や香りの成分、渋み成分が果汁に抽出されます。
この漬け込む工程を「マセラシオン」と呼びます。
マセラシオンを行うことで、複雑な香りや味わいが生まれ、色調もオレンジがかったものになります。
オレンジワインには、白ワインにはない渋みや苦みといった要素が加わり、その分合わせる料理の幅も広くなります。
ちらし寿司は魚介に始まり、干瓢などの甘いものまで、さまざまな具材が使われています。
しっかりと酢飯を食べる「ご飯」寄りのカテゴリーということもあり、お酒を合わせにくいと思う方もいるかも知れません。
しかし、しっかりと醸したオレンジワインは、酢飯との相性がとても良いため、食中酒として合わせれば、美味しくちらし寿司が楽しめます。
特に、日本ワインなら甲州のオレンジワインがとても良く合います。
大昔からあったとはいえ、認知されるようになったのはごく最近のオレンジワイン。
せっかく新しいものが出てきたなら、試してみない手はありません。
その味わいにどんなものが合うか想像するだけでも楽しいですね。ぜひ試してみてください。