3月5日は常陸牛の日です。
茨城県の肥沃な大地と、海や山の豊かな自然の恵みを受けて育つ常陸牛は、そのやわらかさやきめ細かな肉質で知られる茨城県のブランド牛です。
2017年、さらなる認知度の向上を目指すために制定された常陸牛の日は、常陸牛の消費拡大やブランディングの確立も目的としています。
日付は茨城県常陸牛振興協会が設立された日から取っています。
茨城県のブランド牛・常陸牛とは
常陸牛は、茨城県の指定する生産者が選りすぐりの飼料を与えて30ヶ月にわたって飼育し、4等級以上に分類された黒毛和牛のことをいいます。
茨城県での肉牛飼育の歴史は古く、現在の水戸市内で徳川斉昭公が1832年に牛を飼い始めたことがその始まりとなっています。
常陸牛というブランドが生まれたのは1976年のこと。
時代とともにたゆまぬ努力を続けてきた生産者の、徹底した飼育管理が高品質な黒毛和牛を育んできました。
茨城県は関東地方屈指の穀倉地帯。
肥沃な大地で育てられる栄養たっぷりの乾牧草や稲わらを食べ、のびのびと放牧されて育った黒毛和牛は、大きくなると牛舎で細やかに気を配って飼育されます。
良質な脂肪を体に蓄えた霜降り肉は、日本国内だけでなく海外でも高い評価を受けています。
部位ごとに違う常陸牛のおいしさを楽しむ
全国でもトップクラスの肉質を誇る常陸牛は、部位ごとにその特徴も違います。
リブロースやヒレ、サーロインやランプといった部位は、赤身にほどよくサシが入り、とろけるような食感を楽しめるのが特徴。
ステーキなどで味わうと、その豊かな風味に驚かされます。
焼肉やすき焼きにして楽しむなら、しっかりとした牛肉の味わいと食感が楽しめるので、
サーロインやヒレよりも、少し硬めの肩ロースやもも肉がおすすめです。
すね肉やバラ肉、外ももなどの部位は煮込み料理にぴったり。
煮込むほどにその豊かな風味が出るので、ポトフやビーフシチュー、カレーなどに使うのがいいでしょう。
こうした部位ごとの差があるのも、指定生産者の積み重ねた努力によって培われた技術によるもの。
料理によって部位を変えて、常陸牛のおいしさをまるごと楽しみたいですね。
ステーキに合わせるワイン、赤と白どっちがいい?
その品質は多くの高級店でも折り紙つきの常陸牛。
ステーキで食べるなら、どんなお酒を合わせたらいいでしょうか。
やはりワインを合わせたいと考える人が多いと思いますが、牛肉だから赤ワイン!と考えるのにはちょっと異論を唱えたいと思います。
同じステーキでもオージービーフやアンガス牛のような、赤身で噛みごたえのある輸入牛肉を使うなら赤ワインがよく合いますが、霜降りがたっぷり入ったやわらかい常陸牛には、白ワインのほうが合う場合が多いのです。
特にわさび醤油などで食べる場合は、ソーヴィニヨン・ブランやピノ・グリなどのすっきりしたタイプの白ワインがよく合います。
その人気が定着してきた日本ワインも、甲州を使用した白ワインがステーキによく合います。
今回おすすめしたいのは、ダイヤモンド酒造の甲州樽発酵です。
ダイヤモンド酒造は山梨県甲州市にあるワイナリーで、食事と合わせて楽しむのに向いているチャーミングなワインを造っていることで知られています。
フレンチオークの樽で発酵を行った「ダイヤモンド酒造 甲州樽発酵」は、しっかりとした酸味や果実味が感じられ、樽の香りとのバランスも良いすっきりとした味わい。
わさび醤油で食べる以外にも、バルサミコ酢やバターを使ったソースでもしっくり来ます。
常陸牛の日はちょっと奮発して、サーロインステーキに甲州樽発酵を合わせて、そのおいしさを堪能するのもいいかもしれません。
きっと新たな発見の日にもなること間違いなしですよ。