5月6日はコロネの日です。
コロネは、巻き貝のような形をしたパンに、チョコレートクリームなどが詰められた日本生まれの菓子パン。
「コ(5)ロ(6)ネ」の語呂合わせから日付の決められた記念日で、山崎製パンが2020年に制定した比較的新しい記念日です。
コロネの魅力をさらに多くの人に広め、食べるきっかけになるようにとの思いを込めて制定されました。
コロネはどうやって作るの?
巻き貝のような見た目で、甘いクリームが中にたっぷりと詰まったコロネは、子供の頃から親しんでいる方も多い菓子パンなのではないでしょうか。
コロネは、円錐形のコルネ型に細長く伸ばしたパン生地を巻き付け、それをオーブンで焼き上げてからクリームを詰めて作ります。
最近はパイ生地を使ったものや、巻き貝のような形ではなく筒型のものや、中に詰めるクリームもチョコレートではなく、カスタードや抹茶、苺のクリームなど、さまざまなものが作られています。
日本の菓子パンと海外の菓子パンの違い
日本で菓子パンというと、コロネのようにパンの空洞部分に甘いクリームなどを詰めるものや、あんぱんのようにパン生地であんやクリームを包んで焼くものが一般的です。
しかし、こうした形のものは海外にはなく、日本的なものなのだといいます。
海外の菓子パンは、生地にクリームやチョコレートを練り込んで焼いたり、生地を伸ばした上にクリームなどをのせて焼くのがポピュラーで、日本のように生地で包み込んだりするのは手間も技術も必要になるため、ないのだそうです。
コロネの場合、巻き貝のような形のパンを作るために専用の型を使って焼く必要があったり、クリームを後から詰める手間もかかるなど、焼いてそのまま出す海外の菓子パンよりもいくつもの手間がかかっているといえます。
ちなみに、日本で最初の菓子パンとなったのは1874年に木村屋總本店の前身であった、東京・銀座の木村屋が生み出した酒種のあんぱんだというのは有名な話です。
その後1900年に同じく木村屋總本店の3代目がジャムパンを考案し、1904年には東京・新宿の中村屋の創業者がクリームパンを生み出します。
コロネはいつから作られているの?
さて、コロネはいったいいつ頃から作られ、庶民に食べられるようになったのでしょうか。
コロネが文献に最初に出てくるのは1939年。
その頃はまだ呼び名が違っており、「チョコレートスネール」として製パンの文献に登場しています。
その10年後に別の書物にも記載されていますが、さらに名前が変わって、「渦巻きパン(スネーク)」、「コルネット」という名前になっています。
この「コルネット」が転じて、今のコロネという呼び名が定着したのでは、という説があり、文献に登場した頃から形そのものは変わっていないのもそこから読み取ることが出来ます。
古くから変わることのない形とそのおいしさは、誰からも好まれるものとして長く親しまれています。
コロネをつまみにどんなお酒を飲む?
チョコレートクリームがたっぷりと入ったコロネをお酒のあてにするのなら、どんなお酒が合うでしょうか。
クリームがとろりと重たいテクスチャなので、ワインなどは合わせにくく、ハードリカーやリキュールを合わせるのがおすすめです。
なかでもおすすめなのが、オレンジのリキュール「コアントロー」を使ったカクテルです。
コアントローはビターオレンジとスイートオレンジの果皮を使用したホワイトキュラソーの1種。
ほんのりとオレンジの甘みとほろ苦さを感じるリキュールは、お菓子作りにもよく使われるので、お菓子好きの方はご存知かもしれません。
タンブラーに氷を入れてコアントローを入れ、トニックウォーターを注いでオレンジのスライスを添えれば、さっぱりとしたロングカクテルの出来上がりです。
チョコレートの香りの甘いクリームと、コアントローのオレンジの香りが引き立て合い、すいすいカクテルが進んでしまいます。
コロネの日にはいろいろなタイプのコロネを買ってきて、それぞれに合うカクテルを探してみるのも楽しいかもしれませんね。