5月15日はヨーグルトの日です。
1845年のこの日に、ヨーグルトの研究者で微生物学者のイリヤ・メチニコフが生まれました。
メチニコフ博士はヨーグルトが健康に良いと世界に発信した第一人者です。
明治ブルガリアヨーグルトなどを製造販売する株式会社明治が制定した記念日で、もっと多くの人にヨーグルトを食べて欲しいという思いが込められています。
歴史の古い食材・ヨーグルト
ヨーグルトはとても歴史の古い食材で、起源を遡ると牧畜が生まれた頃、紀元前5000年頃にその歴史が始まります。
東地中海からバルカン半島にかけて、さらには中央アジアで羊を飼い始めた頃に、残してあった羊の乳が偶然酸味のあるさわやかな飲み物に変わっていたといいます。
古代の人々はこれを保存法のひとつとして取り入れ、それが地方によって独自の発展を遂げていきました。
日本にもその昔、奈良時代にヨーグルトに似た「酪」が食べられていた歴史がありますが、それは残念ながら根付くことがありませんでした。
日本で実際にヨーグルトが広まることになったのは明治時代のこと。
売れ残った牛乳を発酵させた「凝乳」が売られるようになったのがそのはじまりといわれています。
本格的に日本でヨーグルトが製造販売されるようになったのは戦後になってからですが、現在ではブルガリアなど海外のヨーグルトに近いものや、独自の種菌を使用し、日本人の味覚に合ったものが数多く発売されています。
ヨーグルトが体に良いって本当?
牛乳などの乳に乳酸菌や酵母を入れて発酵させることで生まれるヨーグルトは、とても栄養価が高く、体に良い食品としてよく知られています。
もともと、メチニコフ博士がブルガリアに長寿の人が多いのはなぜかと研究を始めたところ、長寿の秘訣となっているのがブルガリアのヨーグルトに含まれる乳酸菌だったということから、現在でも体に良い物として誰もが知る食材になっています。
ヨーグルトは、良質なタンパク質に加え、ビタミン類やカルシウムなどがバランスよく含まれており、乳酸菌の働きでそれらの栄養素が消化吸収しやすくなっているのだといいます。
さらに、ヨーグルトに含まれている乳酸菌は、腸内にある善玉菌を増やし、腸内の環境を整えてくれる働きがあるのだそう。
毎日の食生活に積極的に取り入れたいですね。
ヨーグルトの効果的なとり方
ヨーグルトというと、朝食にフルーツやはちみつと一緒に食べるイメージが強いですが、1日の中でどんなときに食べるのがいいかご存知でしょうか。
実はヨーグルトを食べるなら、食後のデザートとして食べたり、寝る2~3時間前に食べるのが効果的だといわれています。
乳酸菌やビフィズス菌といった、腸に届いて欲しい菌類は胃酸に弱い特徴があるため、空腹時を避けたほうがよい、というのが食後に食べる理由。
また、腸が一番活発に動くのが起床から15~19時間後という体のサイクルを考え、夜にヨーグルトを摂ると、腸の運動を活性化してくれるのだといいます。
せっかくならおいしく効率よくヨーグルトを食べたいですよね。
ヨーグルトのお酒にはどんなものがある?
さて、ヨーグルトとお酒というと、最近はヨーグルトのリキュールが発売されています。
ヨーグルトを使ったリキュールとして、日本で最初に造られたのは、山形県の楯の川酒造が造る「子宝 鳥海山麓ヨーグルト」です。
鳥海山の麓にある牧場で育つ牛の生乳から作られたヨーグルトを原料に、とろりと濃厚なヨーグルトの味わいが楽しめる1本になっています。
その濃厚さは、飲みかけをそのままにしておくと、瓶の中でヨーグルトが固まってしまい、飲むときにボトルをよく振ってから飲まなければいけないほど。
アルコール分は8%と低めなので、お酒を飲み慣れない人にも向いています。
ロックで飲むとそのとろりとした味わいが楽しめるほか、ベリー系の果物などを足してカクテルにするのもおすすめです。
体にいいことがたくさんあるヨーグルトは、お酒になってもヘルシーな感じがしますね。
ヨーグルトの日にはぜひ楽しんでみたいものです。