毎月31日は「菜の日」です。
野菜や果物をたくさん食べようという啓蒙活動や食育活動をしている「ファイブ・ア・デイ協会」により記念日として制定されました。
健康のためには、「1日350g以上の野菜」を摂りましょうと言われていますが、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(令和元年度)によると、日本人1人あたりの平均野菜摂取量は目標量の350gに対し平均280.5gと、約70gも足りていません。
そこで、「ファイブ・ア・デイ協会」では継続的、定期的に野菜摂取を意識するタイミングを設け、野菜不足の解決に繋げたいという思いから、1年に7回ある31日が「菜の日」に制定されました。
日付は、菜という漢字と31という数字を「さい」と読む語呂合わせが由来となっているのだとか。
今回は、野菜がモリモリ食べられるお料理&ペアリングしたいお酒をご紹介します。早速、野菜がたくさん食べられてお酒にもピッタリなお料理を紹介しましょう!
野菜料理①キャロットラぺ
最初の料理は「キャロットラぺ」です。
キャロットラぺはフランスの家庭料理の定番サラダです。
「ラペ」とはフランス語で千切り、細切りを意味し、塩、ワインビネガーやオリーブ油で調味します。レーズンやナッツ等で食感や風味を加えることもあります。
こちらに合わせたいのは、同調のペアリングの考え方から、野菜の甘味とドレッシングの酸味にリンクした爽やかなスパークリングワイン。
「モンムソーNVクレマン ド ロワール」をおすすめします。
泡は細やかで滑らか。グレープフルーツやリンゴのコンポートのような豊かな香りと石灰のようなミネラル香やパンを思わせる酵母の香りなどが調和しています。
果実味がまろやかで優しい甘みがあり、ミネラリーなしっかりとした酸が感じられ、余韻は長めです。
野菜料理②ニラチヂミ
次の料理は「ニラチヂミ」です。
チヂミは、水で溶いた小麦粉に野菜や魚介類などを入れて混ぜ、フライパンなどで平たく焼いた韓国料理です。
一説によると、韓国では雨の日にはチヂミを食べるのだとか。
なぜかというと、雨が降ると買い物に出かけたくなくて、冷蔵庫など台所にあるものをあれこれ粉に溶いて焼いて食べることが多かったという人もいれば、雨の音がチヂミをフライパンで焼くときの音に似ているからとか、雨の日は農作業ができないので、チヂミを焼いてマッコリとともに食べていた習慣が今に残っている、という説があるようです。
面白いですね。
生だとかさのあるニラも、海鮮や豚肉とともに焼き上げられチヂミに姿を変えると、ニラとしての存在感を示しながらもごま油や酢醤油等と混然一体となり、いい仕事をしてくれます。
こちらに合わせたいお酒は「天地水 純生マッコリ」です。
生マッコリはお米からできています。
加熱されていないため乳酸が生きていて、発酵し続けているので、炭酸のシュワシュワ感や乳酸菌由来の酸味が楽しめます。
口に含むとまず感じるのは米の甘みですが、続いて微炭酸がキリっと口の中を引き締めます。
まろやかな味わいながらも炭酸が口の中をスッキリとリフレッシュしてくれるので、しっかりと濃厚な味わいのチヂミを飽きることなくさっぱりといただけます。
マッコリに含まれる乳酸菌と食物繊維は小麦粉の消化を助けてくれるので、チヂミとマッコリのペアリングは栄養学的に見ても理にかなっているのですね。
野菜料理③ぬか漬け
次の料理はぬか漬けです。
最近では、チーズや豆腐、きのこなど、野菜以外のものをぬか漬けにする方も増えてはいますが、やっぱりぬか漬けの定番は野菜ですよね。
きゅうりにニンジン、茄子をはじめ、大根やトマト、セロリなど、どんな野菜でも漬けるだけでおいしくなってくれて、しかも乳酸菌も摂取できるのですから、ありがたい限りです。
最近は、かきまぜる回数が週1回でOKといったぬか床も販売されているので、チャレンジのハードルがぐっと下がりましたよね。
合わせたいお酒は日本酒です。
日本酒もぬか漬けも、米から生まれた発酵食品同士。
かなりしっかりと漬け込んだぬか漬けには、にごり酒のような味わいもテクスチャーも濃厚なお酒を合わせたいところですが、塩味や酸味が程よい漬かり具合のぬか漬けであれば、スッキリとした淡麗な味わいの日本酒がとても良くマッチします。
朝日酒造の「朝日山 純米酒」をおすすめします。
朝日酒造は、創業天保元年(1830年)。
新潟県の長岡市朝日に蔵を構えています。
「酒の品質は酒米の品質を超えられない」をモットーに、品質本位の酒造りを心掛け、とことん酒米にこだわっています。
「朝日山 純米酒」は、新潟県産米を100%使用した飲み応えとキレの良さが両立する純米酒。
冷やすとすっきり飲め、常温では味わいを感じ、ぬるめのお燗では味のふくらみが感じられます。
「菜の日」は、美味しく野菜が食べられるお料理を食べ、健康的にお酒を楽しみましょう!