父の日の後の最初の金曜日は、犬を職場に連れて行く日です。
この記念日は1996年にイギリスで始まったもので、アメリカでも1999年に制定されています。
飼い犬を職場に連れていくことで、犬を飼っていない人にも、犬の素晴らしいところを理解してもらい、保護施設などから犬を引き取ることに関心を持ってもらうことを目的としています。
今年は6月24日がその記念日となっています。
犬と人間にまつわる歴史
犬はもともと野生動物でしたが、それを飼いならして家畜化するようになり、それが現在のようにペットとなりました。
人間が犬を家畜にしたのは、1万5千年ほど前のこと。
本来、集団生活をしていることもあり、犬は人に慣れやすく、狩猟をするときに獲物を追いかけたり、捕まえたりするのに家畜化したのがその理由だと考えられています。
人間とともに犬が墓に埋葬されたもので最古のものは、イスラエルで発見された1万2千年前のもの。
日本では縄文時代の始め頃の遺跡から、丁寧に葬られた犬の骨が発掘されています。
猫がそうであったように、犬も信仰の対象とされていました。
古代エジプトではアヌビスという名で、崩御した王様を守る神様として祀られたり、ギリシャ神話でも月の女神ヘカテが地獄の猛犬を飼っていると信じられていました。
これは、当時の犬は食べ物を求めて墓場をうろついていたり、夜になると集団で遠吠えをしたりすることが、不気味なものと考えられていたからではないかといいます。
しかし中世になるとその印象はガラリと変わります。
ヨーロッパの王侯貴族たちが狩りをするようになり、その時に連れている猟犬を非常に大切にしたことから、犬は人間を守る存在として大事にされるようになりました。
ストレスが低下しやる気が改善!犬が職場にいることの効果
日本ではまだペットを同伴で出勤できる企業は限られていますが、海外ではちょっと事情が違います。
アメリカでは17%の事業者がペット同伴を認めているそうで、その数は徐々に増えているのだとか。
ペットの同伴を許可している会社では、欠勤の常習犯が少なく、社員の定着率も高い上、従業員のやる気が改善したり、ストレスが低下するだけでなく、血圧やコレステロール値も下げる効果が報告されているのだそうです。
休憩時間に犬と触れ合ったり、気分転換に散歩に連れ出したりすることが、こうした結果につながっているのかも知れません。
フィギュアスケーターに秋田犬が贈られたことがきっかけでできた日本酒
犬とお酒というと、あまり関係がなさそうに思えますが、犬をラベルに描いたお酒は世界中で販売されており、ワインやビール、ウイスキーなど、さまざまなお酒を見つけることができます。
今回ご紹介するのは、秋田犬をラベルに描いた秋田の日本酒、福乃友 純米吟醸秋田犬ラベルです。
福乃友酒造は秋田県大仙市にある歴史ある酒蔵で、雄物川の伏流水を使用し、米どころでもある秋田らしい良質なお酒を造っています。
秋田の酒蔵とはいうものの、なぜ秋田犬のラベルを貼った日本酒を造ったのかといえば、それは一時話題になった、ロシアのフィギュアスケーター、アリーナ・ザギトワに贈られた秋田犬が、大仙市出身だったことにちなんでいます。
それもご縁のうちと、季節の限定品として秋田犬のラベルを貼った日本酒を販売していましたが、「お土産用に通年造ってほしい」と取引先から声がかかったり、SNSで多くの口コミが広まったことから、秋田の日本酒のおいしさを伝える新しい秋田のお土産として全国展開をするようになったのだそうです。
お土産用の日本酒とはいうものの、中身は本格派の日本酒で、秋田流花酵母AK-1を使用した純米吟醸は、さわやかな吟醸香と米のうまみを感じられるまろやかな味わい。
可愛らしい見た目だけではない、日本酒好きも喜ぶお酒に仕上がっています。
犬を職場に連れて行く日には、人間と犬の長い関係に感謝して、秋田犬ラベルの日本酒で乾杯したいですね。