毎月20日はワインの日です。
ワインのことをフランス語では「vin(ヴァン)」と言いますが、それが数字の20を表すフランス語「vingt(ヴァン)」と発音が似ていることから、この日がワインの日となりました。
日本ソムリエ協会が1994年に制定し、ワインショップやワインバーなどでは、この日に割引やサービスが行われています。
今はぶどうの収穫期!ワイナリーは大忙し
ワインは葡萄からできていますが、ぶどうの収穫期に当たるのは8月から9月が多く、10月を過ぎた頃になると、醸造用ぶどうは一番最後の収穫時期を迎えます。
ワイナリーはどこも収穫や醸造に追われ、忙しい日々がしばらく続きます。
そのため、秋だからワイナリーに行ってぶどう畑を見たり、できたてのワインを飲もうと考える人は多いかも知れませんが、何しろワイナリーのスタッフは仕事に追われて大忙しなので、いろいろなことを聞きたくても、あまり相手にしてもらえないのが実情です。
ワイナリーを訪れるならば、仕込みの落ち着いた11月後半以降に、あらかじめ予約を入れて訪れるのがおすすめです。
ぶどうを実際に栽培しているスタッフや、醸造にあたっているスタッフから、細かな話を聞くことが出来ますよ。
早めにぶどうを収穫して造るフレッシュなワイン
日本のワインというと今では甲州とマスカットベーリーAを使ったものが主流になっていますが、昔から生食兼用で栽培されているデラウェアのワインもまだまだ健在です。
デラウェアは収穫期が他のぶどうより少し早く、8月には収穫期を迎えるのですが、ワイナリーでは製造面のさまざまな事情から、デラウェアが完熟するのを待つのではなく、まだ酸味のある実が青いうちに収穫を行い、ワインを仕込むワイナリーが昔はたくさんありました。
まだ色づかず、青いうちに摘み取られるデラウェアを「青デラ」と呼び、青デラを使ったワインは、フレッシュな酸味が心地よいワインに仕上がります。
今でもそうしたワイナリーはいくつかあり、そのさっぱりとした味わいがワイン好きの間では季節の風物詩として親しまれています。
リリースされる時期も早く、残暑の頃に販売されるようになるので、よく冷やして楽しむ暑い時期のワインとして日本ワインの好きな人達の間でもてはやされています。
新酒の前に発売されるワインだからついた名前
青デラを使って仕込むワインを発売しているワイナリーはいくつかあるのですが、その中でも「日本で一番早い時期に販売される新酒」として7月末にリリースされるワインがあります。
一般的なぶどうの収穫時期よりも早く販売されること自体が驚きではありますが、これがすっきりとしておいしく、リフレッシュメントにぴったりなのです。
そのワインの名前は「ヌーヌーボー」といいます。
甲府盆地で育ったデラウェアから生まれる酸味がさわやかなワイン
ヌーヌーボーを造っているのは、甲府にある「ドメーヌQ」というワイナリーです。
ワイナリーにはフランス料理のレストランや結婚式場、お土産屋さんも併設されている、ちょっとした観光施設という感じ。
そこで青デラを使ったヌーヌーボーが造られています。
ほんのりと甘みを残したワインですが、しっかりとしたリンゴ酸が残っているので、よく冷やしていただくと、フルーティな香りと味わいのバランスがとても良く、仕事で疲れた日の夕食に合わせるのにうってつけなのです。
日本ワインの中でも山梨のワインには新酒の解禁日があります。
11月3日が解禁日なのですが、その日になると地元はもちろん、東京でも新酒イベントが行われるのは、ワイン好きの間ではよく知られていることです。
その前にちょっとフライングで楽しむヌーヌーボー、天気の良い日によく冷やしていただくのはどうでしょうか。
きっといい休日を過ごせると思いますよ。