9月24日、当サイト『Not a Salmon But SAKE―今宵呑む酒が見つかる情報サイト―』のイケメン編集長に、取材に誘われました。
待ち合わせに指定されたのは、浅草にあるカオサンワールド浅草旅館&ホステル。
…ここ……?
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まちがいない・・・・
恐らくラブホテルが改装されたに違いない。
カオサンワールド浅草旅館&ホステルは、外国人観光客たちの健全なゲストハウス。
憩いの場で開かれていたのは、「Enjoy Sake Fair」という無料の日本酒試飲イベントでした。
箱根山、正雪、杉錦などの日本酒が並ぶ中、一人一人に丁寧に説明しながらお酒を注いでいるのは、株式会社アンカーマン代表の和田直人さん。
今宵の「Enjoy Sake Fair」は、カオサンワールドと株式会社アンカーマンのタイアップ企画。
株式会社アンカーマンは、海外に向けた日本酒マーケットを拡大するため、海外向けの日本酒販売や訪日外国客向けの「酒蔵ツーリズム」を開催するなど、総合的に蔵元をサポートしてらっしゃる会社です。
来日する外国人観光客や滞在者向けに、Enjoy Sake Fair や試飲会、酒蔵ツーリズムなど日本文化体験も提供していらっしゃるとのこと。
今回のイベントもその一つになります。
静岡の正雪(しょうせつ)が、バナナの味がすると人気。
ふと目に飛び込んできたのは、人見知りの編集長が、
外国の方たちに溶け込もうと必死で酒をふるまう姿でした。
英語の代わりにジェスチャーで乗り越えようとする彼の手の動きは激しく、カメラでは捉えきれない。
各国の若者たちにお酒をふるまった編集長が、得て来た情報はゼロでした。
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注目すべきは196センチの長身でお酒を振る舞うイギリス人、クリス・ヒューズさん。
クリスさんは2010年からロンドンの和食材卸売業者さんで働いていたそうです。
お店で人気だったのは、南部美人、獺祭、久保田、土佐鶴、松竹梅など。
日本酒の魅力にハマったクリスさんは来日して、全国の蔵元を回り、今は山形県の楯の川酒造株式会社でアルバイトとして働いているそうです。
「来年には正社員になる予定です。ビザの関係があるのでまだわかりませんが」と嬉しそうに語るクリスさん。
「多くの蔵元は、もっとPRに力を注ぐべきだと思います。海外からの日本酒のニーズは大きくなっているのに、未だに国内向けの日本酒ばかり作るのは勿体ない」と日本酒業界への課題を感じていました。
■クリスさんが始めるサイト「酒の旅人」
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19時を過ぎると、観光帰りの外国人の方たちが、カオサンワールドに帰ってきます。
「Enjoy Sake Fair」も人が集まって盛り上がって参りました。
そこで始まったのが、クリスさんの日本酒に関するプレゼン。
日本語ペラペラなクリスさんなので油断していましたが、外国人のゲストたちに向けてのプレゼンはなるほど英語だったので、何を語ってらっしゃるかは正確にはわかりませんでした。
でも、クリスさんの情熱を伝えるのに、言葉なんていりません。
彼の想いが私の心に響いてきて、英語がわからない私にも、彼が何と言っているかわかる気がしたのでした。
酒とは何か?――
酒を作るのに重要なのは、水、米、そして麹です――
先程までそれぞれ騒いでいたカオサンワールドのゲストの皆さんも、じっと聞き入っていました。
海外の人が日本酒について、日本人より熱く語ってくれる姿に胸を熱くして、編集長とカオサンワールドを後にしました。