日本酒検定3級受験に向けて、呑んだり学んだり呑んだりしている酔いどれ女子です。
こんなにも日々熱心に呑んでいるというのに、一番困難を感じているのがテイスティング=利き酒!
ただ呑んでりゃいいってもんじゃないから困るわ、テキスト「日本酒の基」によると、テイスティングってこんな指標があるんですよ。
~テイスティングの指標~
【アタック(強さ)】弱い・やや弱い・中程度・やや強い・強い
【複雑性】シンプル・ややシンプル・中程度・やや複雑・複雑
【甘辛度】辛口・やや辛口・中程度・やや甘口・甘口
【具体的な味わい】軽快でなめらか、など
【アフターフレーバー】低い・やや低い・中程度・やや高い・高い
【余韻】短い・やや短い・中程度・やや長い・長い
数種類のお酒を並べて呑んで「コッチよりも、コッチのほうが甘い」って相対的に比較するならまだしも、最初に呑んだ1口目から「あ~あ、これはアタックが強くて、やや複雑な味ね、余韻はやや長い」なんてわかりっこない。そんなに経験も知識もない。そもそも、今まで何を食べても何を呑んでも「美味しい」と「すごく美味しい」だけで生きてきたから、味覚の精度も心許ない。
ないない尽くしのわたし、これはもう、呑んで経験を積んでいくしかない。
「呑んで」ね…ふふふ。いいじゃないの、望むところだわ。
前置きが長くなってしまったけれど、そんなわけで、港区西新橋にある「日本の酒情報館」に行ってきました!ここでは5種類のお酒を540円で利き酒ができるそうなのだ!
わたしは、丸の内線・霞ヶ関駅から向かいました。
通り過ぎる人がみんな「官僚」に見える街中を歩いて進むと、「えっ?ここが入り口?」とビックリ。
中へ入ってみるとハイ、たしかに入り口がありました。「日本の酒情報館」
館内に入ると…おお~!お酒のビンがズラ~…リ!
なんて素敵な光景なのかしら!
しかしながら、こちらはすべて空き瓶。全国の各種銘柄を展示しています。が、一方で冷蔵ケースもあって日本酒・焼酎も販売しているし、全国のお酒のパンフレットや、閲覧コーナーなど、こじんまりしていながらもお酒好きにはワクワクする空間。外国人向けに英語で書かれた資料も多い。
ちなみに、虎ノ門方面からはちゃんとした入り口があった。。。虎ノ門駅からのほうが近いかもしれない。
では、いよいよここへ来た目的を遂行しましょう、利き酒を。
利き酒用のメニュー(季節ごとに変わるらしい)を見て、渡された用紙に番号を記入し、受付にいるお姉さんに渡すだけ。
今の時期のメニューは、四国・九州のお酒特集のようだ。
悩みに悩んで選んだのは、以下の5種類。
花神(紅) 純米酒(愛媛)
津乃峰 吟醸酒(徳島)
菊美人ひやおろし 特別純米酒(福岡)
和香牡丹 本醸造(大分)
千代鶴 純米吟醸酒(大分)
運ばれてきました!お水も一緒に。
メニューに記載されている各お酒の特徴を読み、テキストも開きながら、香りをかいだり、ちびちび呑んだり。
表にまとめてみようかな。
花神(紅) | 津乃峰 | 菊美人ひやおろし | 和香牡丹 | 千代鶴 | |
---|---|---|---|---|---|
特定名称 | 純米酒 | 吟醸酒 | 特別純米酒 | 本醸造 | 純米吟醸酒 |
産地 | 愛媛 | 徳島 | 福岡 | 大分 | 大分 |
アルコール度数 | 9.5 | 17.5 | 15 | 15 | 16.6 |
日本酒度 | -30 | +6 | +4 | +1.3 | -2 |
酸度 | 3 | 1.2 | 1.8 | 1.1 | 1.3 |
アミノ酸 | 1.5 | 1.1 | 2.1 | 1.8 | 1.4 |
精米歩合 | 70% | 35% | 60% | 65% | 40% |
米 | 国内産うるち米 | 山田錦 | 夢一献 | 大分ノヒカリ | 山田錦 |
日本酒ビギナー、さのぶんの率直な感想 | 「ロゼワイン風」という説明どおり、日本酒とは思えない甘くて軽い味。 | 香りはそれほど強くないと思う。味わいは豊か。 | ふくよかな味。やさしい香り。旨味が濃い気がするのは、アミノ酸が多いから? 個人的には一番好みの味。 | 華やかな香り。ズンと存在感のあるアルコール感。 | やさしくて澄んでて洗練された味。でも口の中で甘みが横に広がっていくような。 |
精米歩合のことや、純米/吟醸の違いはざっくりわかる。
日本酒度、酸度、アミノ酸…今まであまり気にしてなかったけど、このあたりが味に関わっているらしい。
じゃあ、日本酒度とか酸度とかって何?
日本酒度 | 日本酒に含まれる糖度。 | -6.0(大甘口) ±0 +6.0(大辛口) 単純に言えば、糖度が高いと甘口、低ければ辛口…なんだけれども、酸度も甘口/辛口に関わってくるそうで、一概にこの数値だけで断定できない。 |
酸度 | 日本酒に含まれる有機酸の量 | 日本酒の全体平均は1.3~1.5程度。低ければ淡麗、多ければ濃醇。 |
アミノ酸 | アルギニン、グルタミン酸などの約20種のアミノ酸 | 呑み口のよさ、のどごしの爽やかさを左右する。低ければ口当たりがよく、高ければ重い。 |
わたしの感想(「テイスティング」とはとても恐れ多くて言えない)は、これらの数値に見合っているのか…?
だんだん酔いも回ってきて、なんだかわかったような、わかんないような。
利き酒…とりあえず、大変なコトに挑んでいる実感はしてきたものの、ほろ酔いの頭で「ま、なんとかなるかなー、おなかすいたなー」なんて、帰り道の青山一丁目駅で呑気にラーメンを食べて帰ってきた。ふぅ、満足満足。
あらら、これじゃただ呑みに行ってラーメン食べて帰ってきただけの人になってしまった。日本酒検定3級、先が見えず甚だ心配だけど、ま、気を取り直してとりあえず呑みなおそっか!
日本の酒情報館
開館時間:10:00~18:00
休館日:土・日・祝日・年末年始
〒105-0003東京都港区西新橋1-1-21 日本酒造会館1F・4F
http://www.japansake.or.jp/sake/information/