「新春シャンソンショー」は上手に言えないけれど、「ゼンコク シンシュ カンピョウカイ」なら言える、酔いどれ女子です。
───全国新酒鑑評会。今日はテキストにも載っている、伝統あるこの鑑評会のことを。
酒屋や居酒屋などで、「全国新酒鑑評会 金賞」などの文字を見たことありませんか?
※小澤酒造株式会社(澤乃井)のきき酒処にあった看板。(2014年9月当時)
「へえ~、賞をもらったなんて、いいお酒なんだな」程度の知識から、いっきに「ああ、全国新酒鑑評会ってね」と語れるようになるまで、1分くらいで説明しましょう!
まず、歴史。意外と古いんです。明治時代に始まったそうで、かれこれ100回以上開催されています。
明治と言えば、以前「どぶろくの歴史」のところでも触れましたが、当時の日本は、富国強兵策のもと、日清戦争・日露戦争のに湧いていた。酒税をあげて、お酒をどんどん売って、巨額の戦費は酒税でまかなおう!そういう時代でした。
そんな中、国が酒造業を後押ししたくて、国立醸造試験所により「第1回新酒鑑評会」が開催され、今も続いているのです。
現在は、「全国新酒鑑評会」として、独立行政法人酒類総合研究所と日本酒造組合中央会の共催が主催しています。なお、「全国版」については上記のとおりですが、関東信越国税局や福岡国税局など、各地域ごとによる「酒類鑑評会」もあります。
…と、話が硬くなってきてしまったところで、「全国新酒鑑評会」についてまとめ。押さえておくべきはこの3点。
【1】出品のルール、吟醸酒限定!
- ・各年度に製造された新酒で、吟醸酒、大吟醸酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒のいずれか。
- ・1つの酒蔵(製造場)につき、1点の出品のみ。(多くの酒蔵を持つ大手メーカーは複数出品できるため、小さな酒蔵には不利とも言われている)
【2】出品酒の3分の1が、金賞受賞!
予審を通過した出品酒…「入賞」
さらに決審を通過した出品酒…「金賞」
出品酒の3分の1ほどが金賞となる。
「出品数の1/3が金賞」とは、意外と多いなというのが率直な感想ですが…でも、
平成26年(平成25酒造年度 全国新酒鑑評会)で、具体的な数字を見てみると
出品点数…845点
入賞酒…442点
金賞酒…233点
各酒蔵とも入魂の1本を出品しているので、その中から半数以上がふるい落とされるとは、やはり熾烈な争いです。
【3】日本酒のF1レース!
- ・特殊で貴重なお酒も多く、一般消費者にはなかなか手に入らないものも。(一般消費者が購入できる市販酒にこだわったのが、こちらの「SAKE COMPETITION」)
- ・各酒蔵の頂点とも言うべき、最良のお酒が出品されるため、「日本酒のF1レース」とも言われているとか。
今度「全国新酒鑑評会 金賞受賞」っていうお酒に出会ったら、「ああ、これって…」って、思わず喋りたくなりそうですよね、そして呑んでみたくなる♪
そんなときにはわたしも呼んでください、乾杯しましょう!(笑)